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御破算
「御破算〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御破算の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
と骨折って見たじゃないか。しかしだめで、もうちゃんと婚礼が済んで見れば、何もかも
御破算さ。お浪さんが死んでしまうか、離縁にでもならなきゃア仕方がないじゃないか。....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
大浦種則氏は美代子さんに向って、自分もこの条件に賛成ではない。兄博士からの縁談は
御破算にして、自分一個と美代子さん、自分が美代子さんをお嫁にいたゞく、改めてそれ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
うとう化の皮が剥がされてしまった。今までの苦心も大スクープの夢も、一切合財これで
御破算になってしまうのであろう。それにしても相手が悪い。さすがに鉄面皮の加十も狼....
「回想録」より 著者:高村光太郎
象派や後期印象派のような仕事が段々やっているうちにそれではどうにも行かなくなって
御破算になり、正直に自分の見たものを描くより仕方がないというに立到った。岸田君は....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
になう、映画界の指導者としての東宝は赤化組合に引ずられてまごつくよりも、全面的に
御破算ですすむ大英断を必要とするときである。それには我々はハリウッドの企画製作監....
「廃墟(一幕)」より 著者:三好十郎
た国民全部に、広い意味での戦争責任の自覚――そこから来る反省――つまり、何もかも
御破算にした上でわし等は出発し直さなくては、日本の再建は出来ないと私は―― 誠 ....
「猿の図」より 著者:三好十郎
したって、こうなってしまうと、古証文を持ち出されちゃ迷惑する。つまりなにもかにも
御破算だからね。それさ、私の言うのは。だのに君たちだけが、昨日のことは忘れてしま....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
三上から揶揄の再挑戦状まで舞い込んで来たが、参ったことにして、その後、つい約束は
御破算にしてしまった。▼「北院御室御集」のうろ覚えが今なおどこかに残っていたのは....