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御祝い
「御祝い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御祝いの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
うた。わが邦でも『調味|故実《こじつ》』に兎は婦人懐妊ありてより誕生の百二十日の
御祝い過ぐるまで忌むべしと見ゆ。スウェーデンの俗信ずらく、木に楔《くさび》を打ち....
「硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
になる角兵衛獅子《かくべえじし》の子であった。この子はいつでも「今日《こんち》は
御祝い」と云って入って来る。そうして家《うち》の者から、麺麭《パン》の皮と一銭銅....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
だね喧嘩《けんか》でもしやしまいしと云った。松本は、御前そんなにその子が好きなら
御祝いの代りに上げるから、嫁に行くとき持っておいでと調戯《からか》った。 その....
「野分」より 著者:夏目漱石
事があるのですよ。その薬屋で売出しの日に大きな風船を揚げるんだと云うのです」 「
御祝いのためですか」 「いえ、やはり広告のために。ところが風船は声も出さずに高い....
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
間に出て、大勢の尊い役人や、この国の四方を守る四人の王様や、その家来達から、一々
御祝いの言葉を受けた時の厳《おご》そかだった事。又は美事な十二頭立の馬車に乗って....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
上だ。 貞造は、無事に健かに産れた児の顔を一目見ると、安心をして、貴女の七夜の
御祝いに酔ったのがお残懐で、お暇を頂いて、お邸を出たんです。 朝晩お顔を見てい....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
クリンにて
馨子
姉上様
*
目出度きクリスマスを遙かに
御祝い申上ます。
此のエハガキにある可愛い子供は誰で御座いましょうか。鶴ちゃんで....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
それが、数学と呼びかえられるようになって、もっとひどくなったのである。 改築の
御祝いに、お友達を呼ぶことになった。その頃、東京から転校して来たアイノコが組にい....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
しくなったので、ひとの葬式を待っていると笑ったが、八十八歳の三月、明治天皇銀婚の
御祝いに、養老金を頂いて、感激して、みんなにお赤飯をふるまい、ずらりと並べて箸《....
「源氏物語」より 著者:紫式部
のお志で慣例以上の物が出された。親王がた、諸大臣家からもわれもわれもとはなやかな
御祝い品の来るお産屋であった。この際の祝宴については、いつも華奢に流れることは遠....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
してある。昨年から相撲をも見せる事にしたが、これも上等桟敷を買うことにした。何か
御祝いの機会には、一緒に御飯を食べる。これも最高とまでは言わぬまでも粗末にならぬ....
「日記」より 著者:宮本百合子
感じは三越よりも数等劣って居る。「先覚」をよむ。 二月十九日(月曜) 小島氏の
御祝いに行く。伊東忠太氏の応接間は殆ど喫驚《びっくり》した位いやなところだ。彼の....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
。酒乱は一種の病気と認められ、その療法としてはたちまち禁酒を申し渡される。以前は
御祝いの日の附き物であった例の小間物屋開店などの惨澹たる光景も、知らずにしまう女....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
依りたもう木から我々の中へ尊い言葉を伝えるのが子どもの役であり、それがまた正月の
御祝い棒に言葉を神聖にする力が籠るとした古代人の理由かと思う。 しかし小児はそ....