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「御約束〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御約束の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
報恩記」より 著者:芥川竜之介
》の懸け物、懸け花入《はないれ》の霜菊《しもぎく》の花。――囲《かこ》いの中には御約束通り、物寂びた趣が漂っていました。その床の前、――ちょうどわたしの真正面《....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
いますから、ここにはとり立てて申し上げません。それよりも先を急ぎますから、最初に御約束致しました通り、若殿様の御一生に、たった一度しかなかったと云う、不思議な出....
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
太子《じょうぐうたいし》などの兄弟です。――が、そんな事を長々と御話しするのは、御約束の通りやめにしましょう。つまり私が申上げたいのは、泥烏須《デウス》のように....
仙人」より 著者:芥川竜之介
んぎん》に二十年間、世話になった礼を述べました。 「ついては兼《か》ね兼《が》ね御約束の通り、今日は一つ私にも、不老不死《ふろうふし》になる仙人の術を教えて貰い....
」より 著者:芥川竜之介
居ります。その綾や絹を売ったのを本《もと》に致しましてな。観音様も、これだけは、御約束をおちがえになりません。」 「それなら、そのくらいな目に遇っても、結構じゃ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あすこにかかっていた生成《なまなり》の仮面、あれはどうしたな」 「あれはけさほど御約束が出来ました」 武士の顔色は俄かに陰った。 「あ、それは残念。して、その....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
女は袱紗につつんで来た小判のつつみを出して、うす暗い行燈の前へ二つならべた。 「御約束の御手当ては二百両、封のままで唯今お渡し申します。さあ、どうぞ娘御をこれへ....
三角形の恐怖」より 著者:海野十三
コドモさんですわねえ」 と懐しがられたものですよ。やあこんな風なことは言わない御約束でしたね。これは失敬。 其のころ私の家は東中野にありました。中野の辺を省....
遊星植民説」より 著者:海野十三
常々欲しいと云っておったロードスターを購ってやらんものでもない」 「アラ、きっと御約束しましたワ。ロードスターを買って下されば、あの人との結婚式を半年も早めるこ....
春昼」より 著者:泉鏡花
殿、その歌をかいた美人であります、如何でございます、貴下、」 「先ずお茶を一ツ。御約束通り渋茶でござって、碌にお茶台もありませんかわりには、がらんとして自然に片....
天守物語」より 著者:泉鏡花
ては、おなじ人間、断念められない。貴女のお手に掛ります。――御禁制を破りました、御約束を背きました、その罪に伏します。速に生命をお取り下されたい。 夫人 ええ、....
軍用鼠」より 著者:海野十三
いない。 「ええ、手前は探偵小説専門雑誌『新探偵』編集局の使いの者でございます。御約束のセンセイの原稿を頂きにまいりました、ハイ」 ――それを考えると梅野十伍....
キド効果」より 著者:海野十三
の苗字だった。 「また御邪魔に参りましたよ」課長は照れくさそうに云った。「今日は御約束の十三日でもありまするし……」 「僕も忘れやしません。ですが警視庁のお見込....
活人形」より 著者:泉鏡花
事は無いのだ。今日の終汽車で帰国としようよ。「それが宜うございましょう。そうして御約束の御褒美は。「家へ行ってから与る。「間違ませんか。「大丈夫だ。「きっとでし....
和製椿姫」より 著者:大倉燁子
っていた。 半月ばかり過ぎたある小雨の降る日、私は彼から迎いの車を貰った。 「御約束通り、お返し申上げましょう」と、彼は玄関に私を迎えると、いきなり口をきって....