御縁[語句情報] » 御縁

「御縁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御縁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
居りますが、勿論多数の中でございますから、御見覚えもございますまい。どうかこれを御縁にして、今後はまた何分ともよろしく御指導のほどを御願い致します。」 私はこ....
或る女」より 著者:有島武郎
》の妹をかかえてみますと、わたしは目もくらんでしまいます。倉地さんだけがどういう御縁かお見捨てなくわたしども三人をお世話くださっています。こうしてわたしはどこま....
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
誘われて、気の発奮んだ事は言うまでもない。 さて幾度か、茶をかえた。 「これを御縁に。」 「勿論かさねまして、頃日に。――では、失礼。」 「ああ、しばらく。…....
婦系図」より 著者:泉鏡花
鉄の派手な塩瀬に、鉄扇かずらの浮織のある、近頃行わるる洋服持。どこのか媒妁人した御縁女の贈物らしく、貰った時の移香を、今かく中古に草臥れても同一香の香水で、追か....
春昼」より 著者:泉鏡花
の燈明をちょっと見て、 「さればでござって。…… 実は先刻お話申した、ふとした御縁で、御堂のこの下の仮庵室へお宿をいたしました、その御仁なのでありますが。 ....
天守物語」より 著者:泉鏡花
かし、そうは云うものの、白鷹を据えた、鷹匠だと申すよ。――縁だねえ。 薄 きっと御縁がござりますよ。 夫人 私もどうやら、そう思うよ。 薄 奥様、いくら貴女のお....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
て祭りました。海で拾い上げたのが巳の日だった処から、巳の日様。――しかし弁財天の御縁日だというので、やがて、皆が(巳の時様)。――巳の時様、とそう云っているので....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
来ますね。」 と、明は優しく、人|懐つこい。 二十二 「不思議な御縁で、何とも心嬉しく存じますが、なかなかお話相手にはなりません。ただ 承ります....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
らね、いよいよという談話の時、きっぱり兄さんから断ってしまったんですって――無い御縁とおあきらめ下さい、か何かでさ。」 「その法学士の方をだな、――無い御縁が凄....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
ら、私もかような不埒、不心得、失礼なことはいたさなかったろうと思います。 確に御縁着きになる。……双方の御親属に向って、御縁女の純潔を更めて確証いたします。室....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
した、……では、大宗寺様のかと存じましたが、召上った煙草の粉が附着いていますし、御縁日ではなし、かたがた悪戯に、お欺ぎだとは知ったんですが、お初会の方に、お怨み....
南地心中」より 著者:泉鏡花
思うておくんなはれや。 美津さん、」 と娘の前髪に、瞳を返して、 「不思議な御縁やな。ほほ、」 手を口許に翳したが、 「こう云うたかて、多一さんと貴女とは....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
意を願っておりますものですから。」 「ちっとも私……まあ、そうですか。」 「その御縁で、ついこの間、糸七さんと、もう一人おつれになって、神保町辺へ用達においでな....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
しくわしく伺わせていただく訳にはまいりますまいか? あれほどまでに深い深い夫婦の御縁が、ただかりそめの事で結ばれる筈はないと存じますが……。』 『さァ……何所か....
三枚続」より 著者:泉鏡花
がね。」 「それじゃあ手術台に肌脱の、俗にそれあられもないという処を見られたのが御縁になったか、但しちっとどうもおかしいな。」 「何、そういうわけでもないんです....