御見舞[語句情報] » 御見舞

「御見舞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御見舞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
につけて、これもまた、学校に縁遠《えんどお》い方だったものでえすから、暑さ寒さの御見舞だけと申すのが、書けないものには、飛んだどうも、実印《じついん》を捺《お》....
道草」より 著者:夏目漱石
像の外《ほか》にあった。彼は活動を強《し》いる勇気も自信も失なった。 「私とても御見舞には参れませんよ」 「無論御前は行かなくっても好い。己が行くから」 六十七....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
いうことは、殿様もよく知っている。そこで、雷が鳴ると、その屋敷から諸越のところへ御見舞の使者が来ることになっていました。随分ばか/\しいようなお話で、今日の人た....
闘争」より 著者:小酒井不木
K君。 親切な御見舞の手紙うれしく拝見した。僕は全く途方に暮れてしまった。御葬式やら何やら彼や....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
何じゃい。わしのこの白髯が目に這入らぬかい。片腹痛い真似を致さば、こやつでプツリ御見舞い申すぞ」 咄嗟にそこの長押から短槍はずし取って青江流手練れの位取りに構....
」より 著者:島崎藤村
と丁寧に物なぞも言う人である。 「房子さんは奈何でいらっしゃいますか。先日|一寸御見舞に伺いました時も、大層御悪いような御様子でしたが――真実に、私は御気の毒で....
不審庵」より 著者:太宰治
拝啓。暑中の御見舞いを兼ね、いささか老生日頃の愚衷など可申述候。老生すこしく思うところ有之、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、わしは焼《やけ》へ参って噴火の本元を見届けて来ようと思いますが、今日は皆さんの御見舞を兼ねて、ひとつ皆さんの安心のために、山神の祓《はら》いをして上げたいと思....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
らすと、いい心持で足腰を伸ばしてうつらうつらとしているところへ、不意に道庵先生の御見舞です。最初のうちは、お角が立戻ったのか知らと思ったが、そうではない。極めて....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
分自身全く常識で判断しかねた。私は白い敷布と、枕下のガーベラ(これはあの未亡人の御見舞いだということを母からきいた)と自分の体とがまるで不調和のように感じた。 ....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
、君も、砲術にかけては、撰り抜きの名手じゃないか。ハハハハ、出たらグワンと一つ、御見舞申してもらいたいもんだな。なアに、君の腕なら、潜航艇も抹香鯨も同じことさね....
南国太平記」より 著者:直木三十五
近習が、襖のところで、手をついた。斉彬は、褥の上へ、坐って 「それを、白金へ、御見舞に持って参れ。そして、父上の御機嫌を伺って参れ」 「はっ」 近習が、襖の....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
菲山人より来書。(十七日) 拝啓昨今御病床六尺の記二、三寸に過ず頗る不穏に存候間御見舞申上候|達磨儀も盆頃より引籠り縄鉢巻にて筧の滝に荒行中|御無音致候。 俳病....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
町区内幸町胃腸病院ヨリ)(封書) 拝啓 その後は御無沙汰に打過候。修善寺にては御見舞をうけ難有候。なお入院中の事とて御礼にもまかり出ず失礼致居候。 別封|宮....
死の接吻」より 著者:小酒井不木
たものですから、こちらを御訪ねすると、佐々木君が死んだときいてびっくりしました。御見舞しようと思ってもあなたの行先がわからず、あれから毎日こちらへ来て見たのです....