御輿[語句情報] » 御輿

「御輿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御輿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
放浪」より 著者:織田作之助
多かったから、近所の評判が大事だった。生国魂神社の夏祭には、良家のぼんぼん並みに御輿かつぎの揃いの法被もこしらえて呉れた。そんな時には、美津子の聟になれるという....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
とだからな。どこに隠れていることやら? ……おいおい卜伝、もうよかろう。そろそろ御輿を上げようではないか」 卜伝は返辞をしなかった。 蔵人は皮肉な微笑をした....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
ば厳めしい、むしろ黒猫が居て顔を洗うというのに適する。 ――なから舞いたりしに、御輿の岳、愛宕山の方より黒雲にわかに出来て、洛中にかかると見えければ、―― と....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
八〕 作者不詳 元明天皇、和銅三年春二月、藤原宮から寧楽宮に御遷りになった時、御輿を長屋原(山辺郡長屋)にとどめ、藤原京の方を望みたもうた。その時の歌であるが....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
の上へよじ登ったが、一個の箱を肩に支え、その箱をみんなで取り巻いて、神前へ捧げる御輿のように、敬虔な態度で歩いて行く。 「さあどうもこいつは解らない」 ラシイ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
子の琴次、一柳の源右衛門、廣澤の兵右衛門、江尻の和助、妙義の雷蔵、小金井の半助、御輿の三右衛門、鰍澤の藤兵衛、三保松源蔵、藤岡の慶助――等々の人々であり、そこへ....
おびとき」より 著者:犬田卯
さて、取っかかるのがまた容易でない。しかし女房から頭ごなしにされると、何としても御輿を上げずにはいられなかった。 「米糠三升持ったら何とかって昔の人はよくいった....
画道と女性」より 著者:上村松園
高松宮家へ御輿入になる徳川喜久子姫の御調度の一にお加えになるのだからと申すので、旧臣の総代....
曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
じゃ、猶更立つ瀬がありませんや。――もし嫂《ねえ》さん。使いだてしてお気の毒だが御輿を据えて、聞かざならねえことが出来やした。ここへ一合、付けて来ておくんなせえ....
夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
ル』はこのあたりでの出来ごとである――の果て近くまで論じ来り、遂いに淋しい松根に御輿をすえてしまい、秋月すでに帰り、太陽は名代の顔にしまを作ったと云う事である。....
山吹」より 著者:泉鏡花
もうやがて、大師様が奥の院から修禅寺へお下りだ。――遠くの方で、ドーンドーンと、御輿の太鼓の音が聞えては、誰もこちとらに構い手はねえよ。庵を上げた見世物の、じゃ....
武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
へ着かせ給ふにも、御関迎へとてゆゆしき武士ども打ち連れて参る。宮は菊のとれんじの御輿に御簾あげて、御覧じならはぬ夷どもの打ち囲み奉れる、頼もしく見給ふ。 これ....
渋温泉の秋」より 著者:小川未明
て山の木々の葉は、ひら/\と笑っていた。此の日、此の村の天川神社の祭礼で、小さな御輿が廻った。笛の音が冴えて、太鼓の音が聞えた。此方の三階から、遠く、溪の川原を....
放浪」より 著者:織田作之助
命だったから、近所の評判が大事だった。生国魂神社の夏祭には、良家のぼん/\並みに御輿かつぎの揃いの法被もこしらえて呉れた。そんな時には、美津子の聟になれるという....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
」という文字は、初めて鎌倉時代の「塵袋」に出ておりますが、昔の穢多は井戸掘りや、御輿舁をやっているのでありました。かかる「穢多」という様な、同情なき文字を使った....