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「御都合主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御都合主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
社協定というものは、その動機においても性質においても、つまり一から十まで会社側の御都合主義による勘定ずくの話であって、この協定のどこの部分を拡大鏡にかけてみても....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
すために部屋を出て、女中に何かいいつけに行った。昔の恋人の娘をむす子の許嫁にした御都合主義も、客に茶菓ばかりむやみにすすめにかかる夫人の無智と同列なのではなかろ....
砂糖・健忘症」より 著者:宮本百合子
について、この際正直に反省してほしい。 平和な日本をうちたててゆくということは御都合主義で、あっちの風がふけばそう靡《なび》き、こっちの風がふけば、こうなびく....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
な哲学上の方法は、一見極めて天才的に警抜に見えるが、他方また甚だ思いつきが多くて御都合主義に充ちたものであることを容易に気づくだろう。だから氏独自の哲学的分析法....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うれしいでしょう。わたしの生活へ関心をもつものは妹しかなく其とてもグラグラして、御都合主義で目先三寸の智慧で情けないことだと思って居りましたが、寿の暮しの実際を....
政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
が、支配階級の教育機関によつて我々が幼少のころから執念ぶかくたたき込まれた彼らの御都合主義の理念は、それが道徳の名を騙ることによつて、我々の良心にまでくい入つて....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
という特殊な風潮が、権威をもって行なわれていた。それは法律からくる理由ではなく、御都合主義からくる理由だったのである。エリザベスの生命のうえに、国のいっさいの組....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
る。 「詩」を失った和歌を、伝統の家業として継承するには、祖先の庭訓に対しても、御都合主義の姑息なこじつけが必要となってくる。為世はまさにそれを行っている。人の....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
せられてきた。明君でなかったことは確かだが、さりとて彼をそうまでにするのは史家の御都合主義であり、可哀そうな間違いだ。凡君も社会の地ゆるみの一因にちがいないが、....