御酌[語句情報] » 御酌

「御酌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御酌の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
「そいつはなおさら好都合だ。――どうです? お蓮さん。その内に一つなりを変えて、御酌を願おうじゃありませんか?」 「そうして君も序《ついで》ながら、昔馴染《むか....
新生」より 著者:島崎藤村
めに、もう何年となく通って来ているということまで岸本は知っていた。 「岸本さんに御酌しないか」と元園町は傍《そば》にいる女を顧みて言った。 「今お熱いのを持って....
藁草履」より 著者:島崎藤村
えて、勧めた。源は熱燗の極《ごく》というところを猪口にうけて、 「お前《めえ》の御酌だと、同じ酒が余計に甘く飲めるというもんだ」 「まあ、源さの巧く言うこと」 ....
」より 著者:島崎藤村
前もそこで御相伴しよや」 こう言われて、嘉助は癖のように禿頭を押えた。 「さ、御酌致しましょう」 と嘉助は遠慮深い膝を進めた。この人は前垂を〆めてはいるが、....
」より 著者:島崎藤村
くっても宜う御座んすよ。真実に、橋本さんは担ぐのがウマいよ」 「叔父さん、へえ、御酌」と老松は銚子を持ち添えて、戯れるように言った。 「私にも一つ頂かせて下さい....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
そのおそろしさ、身うちわなゝくばかりに侍り。そをやう/\に堪へ忍びて、心も危ふく御酌に立ち候ひしに、御盃の数いく程も無きうちに、無手と妾の手を執り給ひつ。その時....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
す。かような次第でございますから何卒お客様御一同に対しまする当曲馬団の誠意の程を御酌量賜わりまして、倍旧のお引立あらん事を伏してお願い申上ぐる次第でございます」....
それから」より 著者:夏目漱石
て、あとは色々な雑談に時を過ごすうちに酒が出た。三千代が徳利の尻《しり》を持って御酌をした。 平岡は酔うに従って、段々口が多くなって来た。この男はいくら酔って....