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「御霊屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御霊屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
と口にいったら、芝のあの三縁山へお成りになって、そこに祭られてある台徳院殿さまの御霊屋《みたまや》に、ぺこりとひとつ将軍家がおつむりをお下げになるだけのことです....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
あの江戸の方で上巳の御祝儀を申し上げるとか、御能拝見を許されるとか、または両山の御霊屋へ参詣するとかのほかには、人質も同様に、堅固で厳重な武家屋敷のなかにこもり....
元禄十三年」より 著者:林不忘
おれば訊きませぬ。知らぬから訊く。品川までかな?」 「品川にはおよびません。芝|御霊屋《みたまや》の前あたりまで出られたら、よろしかろう。」 「しからば、」美濃....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
行って一月余りも経ちました。其の時、全然同じ一手段で夫れも立派な旗本が一人、芝の御霊屋の華表側で切り仆されたではありませんか。 そうして矢張り切手の侍は何処へ....
増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
コペコものであった。 預申金子之件 一金三千両也 但通用金 右者其御山御霊屋御年番御用御年金之内今般酒井左衛門尉就公務要用預被申候処実証也返済之儀者来....
痀女抄録」より 著者:矢田津世子
何処に蔵されているかは明らかにされて居ない。 省線をうぐいすだにで降りて、徳川御霊屋の塀に沿うて樹木の鬱蒼と覆いかぶさっている径を博物館へと取った。暦のうえで....
私本太平記」より 著者:吉川英治
辺に、ぽつねん孤坐していた高氏の影だけが、微かに白い。 「……まだか」 今暁。御霊屋のおくを開いて“置文”を取出している母の、ゆるしの合図を、ここに控えて、さ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
も、秋の昼さがりを、からんとして、萩桔梗に、微風もなかった。 「いつか、鑁阿寺の御霊屋で、置文を御披見なされた折、兄者人は、その場で、あれを焼きすてておしまいな....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ゆるされ、今朝、秋ノ坊の別当とお館とただお二人ぎりで、斎戒沐浴のうえ、上宮太子の御霊屋にて、そっと拝覧を給わったものだ。……いや、まだこれでも、よう解けまいが」....