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御風
「御風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御風の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
るごとく)ほんとに女子供の気の付かぬ。このように冷える所で、そうしてござっては、
御風邪など召すとわるい、どれ、私が夜の具《もの》をかけて進ぜましょう。(部屋の片....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
と頭から遠慮をして、さて、先生は、と尋ねると、前刻御外出。奥様は、と云うと、少々
御風邪の気味。それでは、お見舞に、と奥に入ろうとする縁側で、女中が、唯今すやすや....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
の、京弥さまは? ……」 「ここでござります」 「ま? お寒そうなお姿して――、
御風邪は召しませなんだか。そうそう。あの御兄様、大事ことを忘れておりました」 ....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
領も、全く以て真剣なんです。その証拠には、ここに持って参りましたる燻製見本を一つ
御風味ねがいたい。これはわがアメリカ大陸にしか産しないという奇獣ノクトミカ・レラ....
「連環記」より 著者:幸田露伴
はしない、モンペイはいて。バケツ提げて、ヒョタコラ姿の気息ゼイゼイ、御いたわしの
御風情やと云いたい様になるのであるが、天日とこしえに麗わしくして四海波穏やかなる....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
京からなす。」 「いや、今朝は松島から。」 と袖を組んで、さみしく言った。 「
御風流でがんす、お楽みでや。」 「いや、とんでもない……波は荒れるし。」 「おお....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
らぬ中は、どんなにも怖い御方かと存じて居りましたが、実際はそれはそれはお優さしい
御風貌なのでございます。むろん御筋骨はすぐれて逞しうございますが、御顔は色白の、....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
が、血を流したり、殺されたりするのが面白かった。それから、永年愛読したのは、相馬
御風の、一茶さんや、良寛さんや、西行さん、であり、西行法師は、清水次郎長と共に熱....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
おおどかの中に厳かなところがあり、感傷に淫せずになお感傷を暗指している点は独特の
御風格というべきである。他の皇子の御歌と較べるから左程に思わぬが、そのあたりの歌....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
は大嫌いで、只|緩々と変ったお方と碁を打つのが何よりの楽みとは、お年若に似合わぬ
御風流なことでござりますな」 殿「風流を好む女子には、時として然ういう者もある....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
酒味として、極内々にて申し候に付恐れ乍ら持たせ奉指上候。私共にも下され兼ね候位之
御風味にて、実に恐入候御事に奉存候。其余すべて御膳辺右に准じ候。御模様哉に相伺ひ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
代之面目と相成、大幸|不過此と奉存候。別紙御銘々様へは、乍憚御三君より御礼|可然
御風語被成下度、此段貴答迄|如此に御座候。頓首謹言。 守田勘弥 この文面は誰の....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
のお子さまがた疱瘡はしかの軽々焼と御評判よろしこの度再板達磨の絵袋入あひかはらず
御風味|被成下候様|奉希候以上 以上の文句の通りに軽々と疱瘡痲疹の大厄を済まし....
「蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
似ていらっしゃらない、御兄弟のようじゃないと思いますけれども――。御性質だって、
御風采だってまるで反対じゃありませんか』 『そうでしょう、皆様が兄弟とは思えない....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
眼をぎろつかせ、渾身これ熱これ力といった有様で指揮棒を振り、私達にあの歌詞(相馬
御風氏作)と曲譜とを教えたのであったが、記念祭の当日大隈故侯の銅像除幕式をはじめ....