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「御首〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

御首の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:芥川竜之介
」 「いや、それはそうかも知れぬ。」 俊寛様は真面目《まじめ》そうに、ちょいと御首を御振りになりました。 「もし岩殿に霊があれば、俊寛一人を残したまま、二人の....
天守物語」より 著者:泉鏡花
退き、修理、恐る恐るこれを拾う。 修理 南無三宝。 九平 殿様の首だ。播磨守|様御首だ。 修理 一大事とも言いようなし。御同役、お互に首はあるか。 九平 可恐い....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
きつづけた。かれの涙は法衣の袖にほろほろとこぼれて、大切にさげていた異国の仏像の御首《みぐし》にも流れ落ちた。 「泣くことはねえ。おれがその仇を取ってやる」と、....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
、どのような怪我あやまちもないとは限らぬ。又このようなことがお上に聞えたら殿様の御首尾もどうあろうかのう」 仔細らしく打傾けた母のひたいに太い皺の織り込まれた....
鵞鳥」より 著者:幸田露伴
々そういうおぼえがあったが。ナーニ必ず中るとばかりでも無いものだよ。今度の仏像は御首をしくじるなんと予感して大にショゲていても、何のあやまちも無く仕上って、かえ....
連環記」より 著者:幸田露伴
たということは載せていないが、既に柔※休め息を休めて、いかで三世如来の御姿を学ぶ御首の上に、勿体無くも俗の冠を被玉うや、不幸に堪えずして斯様の事を仕給うとならば....
「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
すそで敵七騎の中に取こめられてとうとう御討れになってしまいました。殊に手を下して御首を討ちまいらせたのは近江の国の住人、木村の源三成綱と申しました。私もすぐ御供....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
の大地震、三年は安政三年の大暴風――八歳の時は万延元年で、桜田の変、井伊掃部頭の御首を水戸の浪士が揚げた時である。――その時分の事も朧気には記憶しております。 ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
したが、誰か殊勝な人があったと見え、風雷神の身体は持ち出すことは出来なかったが、御首だけは持って逃げました。それが只今、観音堂の背後の念仏堂に確か飾ってあると思....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
の手の籠んだ作がある。それから羅漢仏師松雲元慶禅師の作がある。けれども、それらが御首や、手や脚や、台坐、天冠などが手荒らに取り扱われたこととて、ばらばらになって....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
もあったのを、それにかかわらずかかる挙動を執られたので、既にこの時より朝廷向きの御首尾は悪くなった。 明くれば慶応四年即ち明治元年正月は、早々から彼の伏見の戦....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のお嬢さんに可愛がられ、お嬢さんの頼みで、鋸山は保田山日本寺の、千二百羅漢様の、御首を盗んだばっかりで、お嬢さんと引分けられ、清澄山へと預けられ、そこで修行をす....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の親方というのを知っております故、ちょっと立寄って参りました。して、相生町の方の御首尾はいかがでございます」 「なかなか面白かった」 「これから、どちらへおいで....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の埋めてあるところはどちらでございましょう」 「何と仰せらるる、大谷刑部少輔殿の御首《みしるし》の在所《ありか》?」 「はい、わたくしの力では、尋ねあぐんでいる....
日本の伝説」より 著者:柳田国男
出します。深さが半分ばかりにも減ると、水の中に石の頭が見えて来るのを、地蔵菩薩の御首といっていまして、それまで替えほして来ると、たいてい雨が降ったということです....