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御馳走様
「御馳走様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
御馳走様の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恋を恋する人」より 著者:国木田独歩
が、次第に本物になって、大友は遂にその時から三年前の失恋談をはじめた。女中なら「
御馳走様」位でお止《やめ》になるところが、お正は本気で聞いている、大友は無論真剣....
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
と「今日は」と入って来たのが一人の軍曹。自分をちょっと尻目《しりめ》にかけ、 「
御馳走様《ごちそうさま》」とお光が運ぶ鮨の大皿を見ながら、ひょろついて尻餅《しり....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
六七ぐらいな、五分刈りの男が丁寧に襖際に畏まった。 「どういたして、……まことに
御馳走様。……番頭さんですか。」 「いえ、当家の料理人にございますが、至って不束....
「海異記」より 著者:泉鏡花
、くるりとまわして、ちょいとすくい、 「は、」 とかけ声でポンと口。 「おや、
御馳走様ねえ。」 三之助はぐッと呑んで、 「ああ号外、」と、きょとりとする。 ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
、それでも二杯食った。
「おい、もう二つこさえて呉れ」
余は代を払い、「ドウモ
御馳走様! おい、旦那が下さるとよ」と車夫が他の一人を呼びさます声を聞きすてゝ万....
「三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
前の、爺に声をかけた。横顔も、どこか大作に似ている。 「さよなら、有難うよ」 「
御馳走様だ」 小者は、急いで出て行った。 (そうだ) 右源太は、空腹を忘れて....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
彼は部屋中を一杯の煙にしてその中の大きな机に向つて腰かけていた。
「昨夜はどうも
御馳走様。相変らずああいう所で大もてだね。羨望に堪えずだな」
「いやまつたくあれ....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
にも捗々しく参りませんで、それに就て誠にどうも……アヽ熱い、お國さま先達ては誠に
御馳走様に相成りまして有難う、まだお礼もろく/\申上げませんで、へえ、アヽ熱い、....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
なかまへは入らぬらしい。火鉢を隔てたのが請取って、膝で覗くようにして開けて、 「
御馳走様ですね……早速お毒見。」 と言った。 これにまた胸が痛んだ。だけなら....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
有難う、たんとは頂けません……これから私が参って茶椀蒸を拵えますから」 庄「誠に
御馳走様で」 これから頻りにお酒を飲んで車夫の方にも酒が一本附きましたる事にて....
「華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
つけて落ちついた。ドアがあいた。蓬莱建介がはいって来た。 「まあ、先達てはどうも
御馳走様。今日はおひとり?」 蓬莱建介は少し渋い顔をした。妻和子の手前。 「偶....
「貸家探し」より 著者:林芙美子
?」ともう一度尋ねると雷門《かみなりもん》の前で止まると云うことであった。私は「
御馳走様《ごちそうさま》」と云って戸外へ出て、明るいうちにと慾《よく》ばって、ま....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
も、俺はちょいとこう、目の縁を赤くして端唄でも転がすようなのが好きだ」 「おや、
御馳走様! どこかのお惚気なんだね」 「そうおい、逸らかしちゃいけねえ。俺は真剣....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
りませんで、それに就いて誠にどうも……アア熱い、お国さま先達《せんだっ》ては誠に
御馳走様に相成りましてありがとう。まだお礼もろくろく申し上げませんで、へえ、アア....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
た充満に樽の口をつけた。 「お酒だけは一滴も不可ません。――旦那めしあがれ。……
御馳走様。ほほほほほ。」 橋手前、辻の角の、古ぼけたが、店並一番の老舗らしい菓....