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微
「微〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
微の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
クに口を蔽《おお》った、人間よりも、動物に近い顔をしている。何か悪意の感ぜられる
微笑《びしょう》。
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仲店の片側。少年はこの男を見....
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
》の光をうけて、赤く幕営の夜の中にうき上っている。その顔がまた、どれもいつになく
微笑を浮べているのは、西楚《せいそ》の覇王《はおう》の首をあげた今日の勝戦《かち....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
ゃないか?」
藤井は額越《ひたいご》しに相手を見ると、にやりと酔《よ》った人の
微笑を洩《も》らした。
「そうかも知れない。」
飯沼は冷然と受け流してから、も....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
とら》の上刻《じょうこく》に、愚老確かに見届け申した。」と云った。甚太夫の顔には
微笑が浮んだ。それと同時に窶《やつ》れた頬《ほお》へ、冷たく涙の痕《あと》が見え....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
うかすると、あまり暖いので、睡気《ねむけ》がさしそうでなりません。」
内蔵助は
微笑した。この正月の元旦に、富森助右衛門《とみのもりすけえもん》が、三杯の屠蘇《....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
散歩することもある。あるいはまた西洋間《せいようま》の電燈の下に無言《むごん》の
微笑ばかり交《か》わすこともある。女主人公はこの西洋間を「わたしたちの巣」と名づ....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
醜婦《しゅうふ》と言うほどでもない。ただまるまる肥《ふと》った頬《ほお》にいつも
微笑《びしょう》を浮かべている。奉天《ほうてん》から北京《ペキン》へ来る途中、寝....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
、鮮《あざや》かに歯を見せて一笑した。Mは彼の通り過ぎた後《のち》、ちょっと僕に
微苦笑《びくしょう》を送り、
「あいつ、嫣然《えんぜん》として笑ったな。」と言っ....
「運」より 著者:芥川竜之介
こかひょうきんな所のある老人で、顔つきにも容子《ようす》にも、悪気らしいものは、
微塵《みじん》もない。着ているのは、麻《あさ》の帷子《かたびら》であろう。それに....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
?」 「私が見て貰いたいのは、――」 亜米利加人は煙草を啣えたなり、狡猾そうな
微笑を浮べました。 「一体日米戦争はいつあるかということなんだ。それさえちゃんと....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
ドベルクやイブセンをやりはしない。作の力、生命を掴むばかりでなく、技巧と内容との
微妙な関係に一隻眼を有するものが、始めてほんとうの批評家になれるのだ。江口の批評....
「墓」より 著者:秋田滋
胸には、それまで想像だもしなかったほどの愉しい気持ちが漲って来るのでした。彼女の
微笑はまた、わたくしの眼のなかに狂的な悦びを注ぎ込み、わたくしに、雀躍りをしたい....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
年時代の友から来たものだった。彼は私が大いに期待をかけていた親友だった。やさしい
微笑を面に湛え、私のほうに手をさし伸べている彼の姿があまりにまざまざと眼の前にあ....
「初雪」より 著者:秋田滋
がひとり出て来た。ちょっと立ちどまって散歩をしている人たちを眺めていたが、やがて
微かな笑みを洩すと、いかにも大儀そうに、海のほうに向けて据えてある空いたベンチの....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の婦人がダンスのパートナーなのだ。そして、彼が色目をつかうたびに、彼女はやさしく
微笑んでそれに応えているのだ。ところが、ブロム・ボーンズときたら、恋と嫉妬ですっ....