微傷[語句情報] » 微傷

「微傷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

微傷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
とっかん》せんとするがごとき行動を現すことしばしばなりき。しかも、彼は、なんらの微傷だに負わず、今もなお勇敢に戦いつつあるが、陸軍当局は、彼に対して、サン・ジョ....
恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
一 市《いち》九|郎《ろう》は、主人の切り込んで来る太刀を受け損じて、左の頬から顎へかけて、微傷ではあるが、一太刀受けた。自分の罪を――たとえ向うから挑まれたとはいえ、主人....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
」をした。ところがその直後に爆弾は至近距離に落ちて爆裂したが、伏せたおかげで身に微傷も負わなかった。 ところが、あたりを見まわすと、そばに長靴をはいた脚が二本....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
き上がったので、人々はまたおどろいた。私は馬にも踏まれず、車輪にも触れず、身には微傷だも負わなかったのである。その仔細は、私のからだが縦に倒れたからで、もし横に....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
抱え、窓から下へ投げ下ろした。中途で一つもんどり打ち、キャンと一声叫んだが、犬は微傷さえしなかった。群がり集まっている仲間の上へ安全に落ちて起き上がった。 次....
独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
ー市の西寄りにある秘港グリーノックであった。 金博士は、上陸に際し、右足の踵に微傷を負ったが、それは折柄丁度、英軍の高射砲が襲来独機を射撃中であって、その高射....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
して、陽気になりましてございます。……あなた、お体はよろしいので?」 「いずれも微傷ゆえ大丈夫でござる。……が、あのような経験は、拙者、一度で充分でござる」 「....
剣侠」より 著者:国枝史郎
面が、柔らかくて滑らかで、ほとんど土とは思われないではないか! こうして澄江は微傷さえ負わず、谷の底へ落ちついた。 と、眼の前を落ちて来る馬の、気の毒な姿が....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
、鈴江や駒雄は安堵して、気絶をして地上に倒れている、紋也をまずもって抱き上げて、微傷と疲労とで気落ちをしている、お粂をも助けて一同揃って、儒者ふうの老人の籠って....
仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
復してきた。ところへ、あの大爆発が起って、身体の大部分は石段の蔭になっていたので微傷もうけず、唯足だけは爆発|瓦斯のため吹きとばされ、その一本を失った。足が一本....
黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
って、剃刀でその喉へ少しばかりの傷をつけてくれ。決して殺すには及ばない。唯ほんの微傷でも付けてくれれば可い。そうして、お前も喉を突く真似をしろ。そこへ誰かが飛び....
三枚続」より 著者:泉鏡花
かりで、はッはッと思うことが、毎晩じゃアありませんか。」 「成程、」 「その度に微傷です、一年三百六十五日、この工合じゃあ三百六十五日目に、三百六十五だけ傷がつ....
御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
起き上ったので、人々はまたおどろいた。私は馬にも踏まれず、車輪にも触れず、身には微傷だも負わなかったのである。その仔細は、私のからだが縦に倒れたからで、もし横に....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
に接近しているのとで、我には差したる損害を与えなかった。それでも二三人は顔や手に微傷を負った。もう斯うなれば騎虎の勢いで、今更|後へは引返されぬ。巡査も頬に打撲....
活人形」より 著者:泉鏡花
れけるに、不思議や壁は縦五尺、横三尺ばかり、裂けたらむがごとく颯と開きて、身には微傷も負わざりけり。 大名の住めりし邸なれば、壁と見せて忍び戸を拵え置き、それ....