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「微力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

微力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
り。(十月九日内閣成立) それよりも気になるのは食糧事情であり、配給はいよいよ微力となった。過日の台風によって本年は稲が遅い開花期をやられて不作確実となり、朝....
読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
とする。この計画たるや世間の一時の投機的なるものと異なり、永遠の事業として吾人は微力を傾倒し、あらゆる犠牲を忍んで今後永久に継続発展せしめ、もって文庫の使命を遺....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
暮だと僕は思う。せめて、現在、劇壇の内部と、それに密接した外郭とに動きつつある、微力かも知れないが、新鮮な機運を、君は見逃してはなりません。 はっきり言えば、....
妖怪学」より 著者:井上円了
る人ことごとく不覚筋動を生ずるを要せず、その中の一人、この不覚筋動によりて回転の微力を与うるときは、他の人の力自然にこれに加わりて、次第に大運動を見るに至るは必....
妖怪談」より 著者:井上円了
ませぬ。なにゆえでございましょう。すなわち、太陽の光あまり大なるがゆえに、比較的微力なる星は、覆いかくされたものであります。それゆえに、ひとたび日食にでもなりま....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
、知らず識らず動揺するを見る。そのすでに動揺するに当たりては、手の一端にわずかに微力を加うるも、ただちに回転し、またたやすくその足をあぐるに至るべし。別してその....
岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
出来たのは、大方読者諸君子の厚志によると深く感謝している。ただ志いたずらに高く、微力にして期するところ意に従わず、幾多の不備、粗漏があって古典を冒涜することなき....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
誤解を釈き、再び不祥の戦争がなからしむるように最善の努力を尽したいと思う。自分の微力を以てしては精衛海を填むる世間の物笑いを免かれんかも知れんが、及ばずながらも....
「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
事業と思惟し、これを以て史家当然の責務の一つたることを自認するものである。余輩が微力を顧みず、本誌を発刊するに至った理由の一つの実にここにあることは、発刊趣意書....
本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
なるのであります。有力なるものは多数の勇悍なる従者を有して、ますます有力になる。微力なものはこれに従ってその保護を受ける。ここに私的主従関係が生じて参ります。勿....
審判」より 著者:カフカフランツ
ののしりさえします。何も知らぬくせに、作法や義務や裁判所の慣習が要求するところを微力ながらできるだけ詳しく勉強してきた私というものを、ののしったりするんです」 ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
を知っている。それはいわば創作のため、己が抒情のための形式ではなくて、政治上には微力となったがなお神代からの神秘な尊さの背光をいただいている宮廷貴紳の、伝統永き....
エタと非人と普通人」より 著者:喜田貞吉
郎等となり、野宿・山宿・河原者の徒が武技を練磨して武士になったのも多かろう。官兵微力にして用に堪えず、雑色浮宕の輩がかえって国家の信頼する勢力となった時代に、所....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
らうことが出来なくなった。ここにおいていわゆる武士なるものが起って来るのである。微力のものは有力者の下に属して、その保護を受けねばならぬ。有力者は多くの部下を擁....
融和促進」より 著者:喜田貞吉
会のある毎に、しばしばその差別すべからざる所以を宣伝したことではありますが、何分微力のもので、もとより世間の注意を引くほどのこともできませんでした。しかるに大正....