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「徳操〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

徳操の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦人改造と高等教育」より 著者:与謝野晶子
っています。世に「新しい女」を以て目されている婦人たちよりも教育あり、見識あり、徳操あり、社会的経験ある人たちをその中に発見します。それらの婦人たちが団体的勢力....
選挙に対する婦人の希望」より 著者:与謝野晶子
風潮をも作らねばなりません。 私は皆さんが候補者選択の標準を第一に政見、第二に徳操、全くこの二つに置かれることを望みます。確かな政見を持たず、政見を持っていて....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
おうとしたことがある。実は盆踊りの夜にも尼に出逢った。しかし自分たちは決して尼の徳操を汚したこともなければ、からだを傷つけたこともない。その晩、盆踊りに夜がふけ....
傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
男女関係に於て、くろうと、しろうとの区別が、一般に殆んど無視されている。それは、徳操が頽廃してる証拠だ。日本人はまだ、両者の区別をはっきりつけている。そこに、日....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
い反対のものでもいいから何か他の熱情が必要だった。軽蔑の熱情、驕慢な純潔の熱情、徳操の信念の熱情でも。――しかしそれらのものでもやはり足りなかった。もはや彼の飢....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
び》た騎士道、偽善的なもったい振り、好んでおのれを賛美しおのれを愛する我利冷酷な徳操の化身とも言うべき、恐怖も知らないが人情も知らないその英雄、それを彼は憎みき....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
何事でもすぐにわかるものじゃないさ。」とシルヴァン・コーンは快活に言った。「君は徳操を見たがってたが、フランスにも徳操があることはわかったろう。」 「あんなのは....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
かくていつも少数の小雑誌や集会や結社のみであった。そしてそれらはあらゆる精神上の徳操をそなえてはいたが、ただ自己脱却の徳のみはもたなかった。なぜなら、いずれも他....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
分の義務だと、真面目《まじめ》な考えをした。そしてやり方がへまだったので、趣味や徳操などについておかしな問いをかけては、ジャックリーヌをうるさがらせてばかりいた....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
有する以上、光明を失ったものではない。しかもその愛はいかなる愛であるか。まったく徳操をもって作られた愛である。確実なる信念があるところに失明なるものは存しない。....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
女房はただなぜとなく、亭主を特殊な主権的な者のように感じていた。彼女は自己一流の徳操を持っていた。何かのことに「主人テナルディエ」と意見が合わぬことはあっても、....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ものでございます。私はつまらないことは決して聞かせません。いつも名誉だの道徳だの徳操だのを説いてきかせています。娘どもに尋ねてもみて下さいませ。まっすぐの道を歩....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。なぜなれば、すべて利己心のみに過ぎないところのものは、すべて人類に対して一つの徳操をも、または一つの観念をも表示しないところのものは、世界はこれをただ失墜し死....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
「四十年前の盗みを言うのだろう。あれならば、その新聞にもあるとおり、悔悟と克己と徳操との生涯で贖《あがな》われている。」 「男爵、私は殺害と窃盗と申すのです。し....
死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
民衆を訓育するどころか、民衆の道徳を頽廃させ、その感受性を滅ぼし、したがってその徳操を滅ぼす。例証はたくさんあって、いちいちあげていたならば推理のじゃまとなるほ....