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徳政
「徳政〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
徳政の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
。借金棒引きを迫って、一揆の頻発した時代だ。天下既に大変革を待って居たのである。
徳政は元来仁政に発する一種の社会政策である。即ち貝を吹き鐘を敲いて、
徳政の令一度....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、一度ならず私《わたくし》に弥勒と年号を建てたらしく、例の足利氏の代に多く起った
徳政一揆などの徒が、支那朝鮮同様弥勒仏の名を仮って乱を作《な》せし事もあったのだ....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
た。理屈も糸瓜《へちま》も有ったものでは無かった。債権無視、貸借関係の棒引、即ち
徳政はレーニンなどよりずっと早く施行された。高師直《こうのもろなお》に取っては臣....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
に、又一つの政治活動(修身――経国――治国平天下)であり、徳育政治という意味での
徳政(但し殿様の借金の踏み倒しのことではない)である。実践と理論との一種のアジア....
「雪の宿り」より 著者:神西清
年には、大甞会のありました十一月に九ヶ度、十二月には八ヶ度の土倉役がかかります。
徳政とやら申すいまわしい沙汰も義政公御治世に十三度まで行われて、倉方も地下方も悉....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
んて国は、借りた金を、何んと、二百五十年賦――踏み倒すようなもんやないか。今に、
徳政ってなことになって、町人から借りた金は返さんでもええ、ということになりよるで....
「三国志」より 著者:吉川英治
奸を掃い、ご粛正を上よりも示して、人民たちに暗天の憂えなからしめ、業に安んじ、ご
徳政を謳歌するように、ご賢慮仰ぎたくぞんじまする」 「張郎中。なんできょうに限っ....
「三国志」より 著者:吉川英治
玄徳の泥沓を拭いた。 無智といわれる彼らこそ、人の真価を正しく見ていた。日頃の
徳政を通して、彼らは、 「よいご領主」 と、玄徳の人物を、夙に知っていたのであ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
は、小寺家の領内には土匪の横行もまったく歇み、失地は敵の手から回復し、領民はその
徳政によく服していた。 だが、そうしてようやく内治が調ったと思うと、こんどは国....