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「徳用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

徳用の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼は昔の彼ならず」より 著者:太宰治
んか? と言ってやったのである。青扇はだまって勝手元のほうへ立って行って、大箱の徳用マッチを持って来た。 「なぜ働かないのかしら?」僕は煙草をくゆらしながら、い....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
にも振りにも構わずに、世帯のことから畑の仕事まで精出して働くのですから、まったく徳用向きの奉公人でした。 「お帰りなさいまし。」 くゞり戸を推して這入る音をき....
面白き二個の広告」より 著者:堺利彦
吾人はこのごろの新聞紙上において実に面白き二個の広告を見当たりたり。一は「白|縮緬兵児帯」と題し、一は「徳用|飯殖焚法」と題せり。 「白縮緬兵児帯」と題するものは、「桐生特産優美観光織....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
うというので、前に述べました「鼻ぐすり」の代りに掛け引き一つで行こうとする極めて徳用向きな――同時に千番に一番の兼ね合迄に緊張した鼻の表現であります。 この表....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
量のある、ずッしりしたお堅いものは、昔からの藤沢に限りますので、おねだんも安し、徳用向きゆえ、御大家の買物はまた別で、」 と姥は糸を操るような話しぶり。心のど....
露肆」より 著者:泉鏡花
捻って穿いて、ずんぐりむっくりと肥ったのが、日和下駄で突立って、いけずな忰が、三徳用大根|皮剥、というのを喚く。 五 その鯉口の両肱を突張り、手....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
disponible, Marseille belle qualite'.〕(徳用のモンペリエ物、上等のマルセイユ物) 仲買人―― report, prime....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
五百ぐらいまでありますんで、一|噸いくらだったかな。一貨車いくらでもとめるのが御徳用で」 「天草製材はどこに工場を持っとるか」 「エエ。秋田でござんす。そもそも....
発明小僧」より 著者:海野十三
て納付させる。詰め換え用家ダニ十匹|筒入十銭、五十匹筒入四十銭、百匹七十銭。なお徳用缶千匹入、二千匹入などを作る。) 切符を折らせない方式 本方式は折っては....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
都へ使いする一条の如き、全く省いても少しも差支ない贅疣である。結城以後影を隠した徳用・堅削を再出して僅かに連絡を保たしめるほかには少しも本文に連鎖の無い独立した....
食道楽」より 著者:村井弦斎
み》んな自分が往って買って来るよ」とこの様子にて推《お》す時はお登和嬢ほど家庭に徳用なる妻はなけん。かかる人を妻にする我身こそ幸福なれと座にありし大原満が独《ひ....
食道楽」より 著者:村井弦斎
円の蝙蝠傘《こうもりがさ》を買うよりそれは三円の品で済ませて台所道具を買った方が徳用だろうと存じます。今の人はどうも外見《みえ》という方へ無駄《むだ》な金銭を費....
食道楽」より 著者:村井弦斎
の賞賛を博したそうです。あれから宅では十八銭のブリスケ料理だの牛の尾の料理だのと徳用なお料理ばかり致しますがその外に臓物《ぞうもつ》料理は皆んな直段《ねだん》が....