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「徳論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

徳論の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
がひょっこり現われ出たように見えた。何をいうか、またいつものようなありきたりの道徳論を振り回すと思いながら、一種の軽侮をもって黙って聞いていた葉子は、この一言で....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
ると思う(コム・アカデミー編『文芸の本質』――ヌシノフ――の稿及び岡・戸坂著『道徳論』中の拙稿「道徳の観念」に問題を譲ろう)。だがとに角必要なことは、右のように....
道徳の観念」より 著者:戸坂潤
いだろう。 すでにアリストテレスでは「倫理学」と呼ばれる書物は二つまである(道徳論と題するものも一二あるが)。このようにこの名称自身は、古い歴史を有っているの....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
版されていることを、読者に報告しておきたいと思う。 巻末の著書表〔そこには『道徳論』(一九三六・唯物論全書・三笠書房)、『思想と風俗』(一九三六・三笠書房)、....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
決の苦心の跡である。なる程それがソクラテス等の手によって、又後には色々の種類の道徳論者達の手によって、又更に後になると教父達や神学者達によって、更に近世になって....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
は比較にならない――をこのモンスーン説に結びつける他はない。かくて出来た「国民道徳論」はそろそろ唯物史観に代用されそうである。尤もその「倫理学」(岩波講座『哲学....
辞典」より 著者:戸坂潤
der Wissenschaftslehre)も同年に出た。 一七九八年の『道徳論』(Das System der Sittenlehre nach den ....
社会時評」より 著者:戸坂潤
れから大学の方でもその後任に困っていたらしい。博士の高弟高田保馬氏は、例の貧乏道徳論的な趣味も手伝ったのだろう、恩師の影を踏むを屑《いさぎよ》しとせずと云って文....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
不道徳、非道徳――そういう言葉は皆なんらの意味をもなさない。クリストフはかつて道徳論をたてたことはなかった。彼は過去のうちに、ごく偉大な詩人と音楽家とを愛してい....
学生と教養」より 著者:倉田百三
主義の倫理学がある。今これらを詳述する紙幅はないが、ギヨーは『義務と制裁のない道徳論』において、生命の維持特に自我の本性である個性の維持と発展とを主張した。彼に....
俳優倫理」より 著者:岸田国士
世界に於てだけそうありうることが、人間の夢なのです。そこが楽しいのです。一つの道徳論としては、勿論そういう人間の夢を批判する余地はあります。そういう夢を抱くこと....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
単純な事実である。所有権は合法的事実であり、権利である。事実と権利との間には、道徳論の余地がある。ここに本質的な点があるのであって、これを誤解してはならない。専....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
いてはかつて『哲学雑誌』にある程度までは論じておいたつもりである。 四 道徳論 道徳は前に述べたかの知能欲によって起るもので、その本源は生得的である。し....
『唯研ニュース』」より 著者:戸坂潤
一般に芸術が、如何に科学より「高い」認識をやるものか、ということを、私は拙著『道徳論』でかなり執拗に書いた心算だ。上野氏が今後私の文芸関係理論や芸術観を紹介又は....
日本の民衆と「日本的なるもの」」より 著者:戸坂潤
って、私小説是非の問題をめぐって、今はここまでは来ている。で私がかつて発表した道徳論が批難されるとすれば、欠陥は正にここにあったのだ。之だけでは文学の唯物論的な....