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徳風
「徳風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
徳風の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「比叡」より 著者:横光利一
い部屋、畳は板のように緊って固く、天井は高かった。しかし、周囲の厚い金泥の襖は永
徳風の絢爛な花鳥で息苦しさを感じるほどであった。定雄は部屋の一隅に二枚に畳んで立....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
い男であったところから、公事訴訟一つも起らず治績また頗る挙ったために、領民共その
徳風に靡いて、いつのまにか前記のごとく、御領主様は智慧者でござる。仏高力、鬼作左....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
並べた。 例によって、巷の身の上相談なので。 このトンガリ長屋は、泰軒先生の
徳風にすっかり感化されて、今ではトンガリ長屋とは名のみ、ニコニコ長屋になってしま....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
その人格として把握するのを通則とする。人格と云っても自由主義者に云わせると倫理道
徳風な概念であってはならないので、個人のロゴスからパトス迄を含み、イデオロギーか....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
て理解されなかったと全く同じに、存在としての実践(生産的・政治的・実践)は倫理道
徳風の意志行為の範疇によっては理解されない。 形而上学的範疇に立て籠る限り、即....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
はないか。 ダンスホールにしても、それがいけないのは、実は別に特に夫が国民の道
徳風俗を傷つけるからではない。もしダンスホールが道徳上いけないなら、遊郭などが今....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
幸についても深く喜憂するにはあらざれども、ただこの一事を見て、英国政治社会一般の
徳風を窺《うかが》い知るのみ。即ち、かの政治社会は潔清《けっせい》無垢《むく》に....
「法然行伝」より 著者:中里介山
あるも無理がない。 九 かくして法然は、上は王公から、下は庶民に至るまで、その
徳風が流溢《りゅういつ》して来た。文治四年八月十四日のこと、後白河法皇が河東押小....