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心に刻
「心に刻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心に刻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「闇の絵巻」より 著者:梶井基次郎
らない。私はこの道を何度ということなく歩いた。いつも同じ空想を繰り返した。印象が
心に刻みつけられてしまった。街道の闇、闇よりも濃い樹木の闇の姿はいまも私の眼に残....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
妻の聴いて来た通り、やめられるなら、早速また一苦労がふえるという考えが、強く僕の
心に刻まれた。 しかし、その時はまだその時で、一層奮励の筆をもって、補いをつけ....
「草藪」より 著者:鷹野つぎ
たと思い、もうそのお話やめましょうと何度も云った。 けれどとよ子は、あどけない
心に刻まれた悲しみは、吐き出さずにいられない様子で、涙のなかで云った。 「母は私....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
似たほど、適格したものでは決してない。あるいはそれが余りよく似たのに引込まれて、
心に刻んだ面影が緋縮緬の方に宿ったのであろうも知れぬ。 よし、眉の姿ただ一枚で....
「嵐」より 著者:寺田寅彦
心から忘られてしまった。遠くもない墓の※に流木を拾うているこのあわれな姿はひしと
心に刻まれた。 壮大なこの場の自然の光景を背景に、この無心の熊さんを置いて見た....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
すごすごと帰りましたが、家の系図にまで残るほどのそのときの光景は、永久にあの子の
心に刻みつけられたのでございますよ。いいえ、どういたしまして、わたくしたちは貴族....
「反抗」より 著者:豊島与志雄
同じようなことになりはしないかと恐れたのです。それほど、吉川さんのことは深く私の
心に刻み込まれていました。あなたや隆吉のことで、それがなお変な風に私の心を悩まし....
「二等車に乗る男」より 著者:豊島与志雄
電車の窓で、両方平行して同じ速力で走っていた、そのことが、不思議なほどはっきりと
心に刻まれていて、いつまでもひっかかってるんです。」 「そんなものかね。」 「そ....
「黒点」より 著者:豊島与志雄
を感ずる。私がもしお清に対して全然性的無関心でいたら、ああまで深く父の眼付が私の
心に刻みこまれはしなかったろう。 私はただ胸をどきつかせてばかりいた。漠然とし....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
上《のぼ》せていなかったし、精神が自由だったので、ごく些細《ささい》なことまでも
心に刻み込まれた。自分の前にいる一人の娘の金色の首筋を、その色|褪《あ》せた細い....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ている音を耳にしながら、彼はただ一心に母の顔を見つめていた。彼は母のすべてを深く
心に刻みつけて置こうとするかのようであった。彼の両腕は棒のように彼の膝の上につっ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
、はなはだ熱心にわたしに向かって警告した。そうして、キリスト教と邪教とをひとしく
心に刻するのは正しい議論である、なぜなれば、キリスト教を詐りよそおったユダは悪漢....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
なのだ。」 街を急いで歩きながらクレルヴァルはこう話したが、そのことばは、私の
心に刻みつけられ、あとでひとりになった時に思い出された。しかし、もうそのとき馬が....
「神仙河野久」より 著者:田中貢太郎
」 照道寿真はそれを発端として玄妙な仙道の秘訣を教えはじめた。河野はその教えを
心に刻みつけた。午後四時|比になって寿真の話は終った。河野はその時になって、未熟....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
教室員からどんなに思われようとかまわぬ。ただ原子医学だけは正しく印象深く若い人の
心に刻みつけておこうと努めてきた。わが子の教育についても同じことである。 とこ....