心を配る[語句情報] » 心を配る

「心を配る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

心を配るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:渡辺温
かないらしい様で、無論そんな莫迦な事はあるべくもないのだが、とにかく決して背後に心を配るような素振なぞは見せもせずに真直に歩いて行く。そして何時の間にか、今しが....
胚胎」より 著者:宮本百合子
。 ―――― 涙もろく老人はうるんだ声で云う。 王 わしが今そちの事に心を配るよりいく倍もいく倍も多くわしの事にそちは心配してお呉れやったもののう。 ....
武蔵野」より 著者:山田美妙
の人も雑兵ではないだろう。 このごろのならいとてこの二人が歩行く内にもあたりへ心を配る様子はなかなか泰平の世に生まれた人に想像されないほどであッて、茅萱の音や....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
女自身も特殊な危険を通っていた。あまり自分のことばかりにとらわれて、子供のほうへ心を配る余裕がなかった。 自分の結婚とオリヴィエの生活とを破壊したあの悲しむべ....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
るに平八は思うところあって棟梁風にやつしてはいたが、ついうっかりとその点へまで、心を配ることをうち忘れ、武士を見る時にも与力風に、まず足から見たものであった。 ....
痀女抄録」より 著者:矢田津世子
こうして座に居ついたままの寿女へ、糸箱から糸を取ってきてやったり、針の代えに心を配るのは銀三であった。銀三は、この家に住込んでからは、ずっと師匠の身のまわり....
食道楽」より 著者:村井弦斎
うお言いなさいよ、うっかりお代さんに知れては面倒だから」と何処までも大原のために心を配る。 第二百七十八 送別の料理 やがて大原は使者とともに中川家へ入り来れ....