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「心中物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

心中物の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
種類ですか」「いいえ」「それじゃ、どんなものをやったんです」「せんだっては近松の心中物《しんじゅうもの》をやりました」「近松? あの浄瑠璃《じょうるり》の近松で....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
伊勢の亀山――いいなずけ同士の親類仲とかいうことでございました」 取巻が、別に心中物語をはじめたので、お角さんが楔《くさび》を入れて、 「死にたいものを死ぬな....
学生と生活」より 著者:倉田百三
e : La porte e'troite.〕(山内訳) 万葉集、竹取物語、近松心中物、朝顔日記、壺坂霊験記。 樋口一葉 にごりえ、たけくらべ 有島武郎 宣言 ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
やかな人情物に長じておる。線の太い歴史物よりは『南柯夢』や『旬殿実々記』のような心中物に細かい繊巧な技術を示しておる。『八犬伝』でも浜路や雛衣の口説が称讃されて....
新訂雲母阪」より 著者:直木三十五
手にお俊の亡骸《なきがら》を、右に泣きくずれるお新の手をとって、今に残る雲母阪の心中物語。....
妾宅」より 著者:永井荷風
れと思う時にのみ、彼女《かのおんな》たちを了解し得るのだ。」といっている。近松の心中物《しんじゅうもの》を見ても分るではないか。傾城《けいせい》の誠が金で面《つ....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
ぎって見れば、十兵衛さんのきんだま この事を書きながら、自分ははからずも近松の心中物の中に「外は十夜の人通り」と書いた大阪の町の風情を思い出したのである。 ....