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「心内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

心内の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
いる。そうしてすべてこれらの混乱の渦中《かちゅう》にあって、今や我々の多くはその心内において自己分裂のいたましき悲劇に際会しているのである。思想の中心を失ってい....
「河明り」より 著者:岡本かの子
眉の間の肉を冠る皮膚が、しきりに隆まり歪められ、彼女に堪え切れないほどの感情が、心内に相衝撃するもののように見えた。二三度、陣痛のようにうねりの慄えが強く、彼女....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
「すなわち悪魔降下のためよ」 「その悪魔はどこにいるな？」 「内に察しては自己心内！ 外に探っては一切万物！」 「悪魔降下の手段はな？」 「ある時は殺人剣、ま....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
るのである。 鶴見はこの中世の説話を説話なりには聞いてはいられなかった。かれの心内には急激な衝動が起った。かれは己の身に引き当ててしみじみと感じたのである。こ....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
、直覚的究理の説を立てた。陸象山云って曰く、――我心は天の与うるもの、万物の理は心内に在り、心内思考一番すれば、一切の理を認識すべしと――ところが陽明先生である....
「地上」より 著者:島田清次郎
（何度もお会いしたような気がします）ああ、久し振りだったと、生を超ゆる幽かな遠い心内から言うものがあった。 「大河……」と綾子は小さく呟いて、平一郎を抱きすくめ....
「序に代えて人生観上の自然主義を論ず」より 著者:島村抱月
道理たるに過ぎないから、矛盾した他の半面も同じように真理だと思う。こういう次第で心内には一も確固不動の根柢が生じない。不平もある、反抗もある、冷笑もある、疑惑も....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
憎むような憎みさえ感じるのであった。けれど……しかし、憎みとばかりは云い切れない心内の自覚をかの女自身にも追々感ぜられるのであった。かの女の病的な内気さも追々溶....
「独逸の範とすべき点」より 著者:国枝史郎
作品である。 表現主義は、一口にいえば、印象主義に反抗して成立した主義であり、心内の思想なり感情なりを、外界と交渉無しに、端的に放出させて芸術を形成するのを特....
「妖怪談」より 著者:井上円了
はじめて感ずるというようなことは、たくさんあります。これと同じく、感覚が弱ければ心内に伝達する力も弱きがゆえに、感官のにぶきときは、内部における妄想を感ずるもの....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
すがごとき妄説は、あえて取るに足らずといえども、またよくこれを判断して、その人の心内に思うところを推し、もって将来を卜することを得べしというも、やや理なきにあら....
「迷信解」より 著者:井上円了
平常記憶のうちにとどまりておる。その記憶が、ある格段なる場合に外部の事情に応じて心内に動き、これと連絡せる種々の想像が呼び起こされ、その一点に心の全力が集中する....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ように見えて居るくらいであるから、女もまたなかなか表面は優しく見えて居る。ただし心内に恐るべき剣を収めて居ることは事実である。これがごく大体の気質の分け方ですが....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
劣な小乗仏教と言って嫌います。以上述べましたことは外部からの誘惑でありましたが、心内から起る欲望の誘惑も全く同じであります。 勇気はその背後に信念がついていな....
「所謂批評の「科学性」についての考察」より 著者:戸坂潤
自分らしい個性ある印象が、次第に明白になって来る。印象の明白感と自明感とによって心内的実験が確立される。之で少なくとも自分自身にとっては、出来るだけ客観的な印象....