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「心利き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

心利きの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
花吹雪」より 著者:太宰治
の我が人生は地獄の如し、と泣くにも泣けぬせつない気持になり申候いき。杉田老画伯は心利きたる人なれば、やがて屋台店より一本の小さき箒を借り来り、尚も間断なく散り乱....
白くれない」より 著者:夢野久作
。早や数百金にもなりつらむと思ふ頃、その中より数枚を取り出し、丸山の妓楼に上り、心利きたる幇間に頼みて、彼の香煙の器械一具と薬の数箱を価貴く買入れぬ。こは人に知....
東上記」より 著者:寺田寅彦
鞄|提げさして停車場へ行く様、痩馬と牝豚の道行とも見るべしと可笑し。この豚存外に心利きたる奴にて甲斐々々しく何かと世話しくれたり。間もなく駆け来る列車の一隅に座....
『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
は本草綱目や動物書くらいは通覧しているから、七面鳥の習性は知っていた。 中に、心利きたる医師がいて、将軍の企みを読んで取り、不心得の七面鳥が使命を忘れてぼんや....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
まし」 と、何処からか、早速に一枚のむしろを持って来て、程よい所へ敷いた。 (心利きたる奴) 何かにつけ、兵庫は彼の機敏なことに感心したが――また、その気の....