心変り[語句情報] » 心変り

「心変り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

心変りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
いても気にかかるのは、申すまでもなくお敏の事で、勿論今となって見れば、何も相手が心変りをしたと云う訣《わけ》じゃなく、突然暇をとったのも、二度とこの界隈へ来てく....
星座」より 著者:有島武郎
上においた。 何んの気なしに少しいそがしく手をさしだしたおぬいさんは、園の軽い心変りにちょっと度を失ってみえたが、さしだした手の向きをかえて机の上からすぐ手紙....
党生活者」より 著者:小林多喜二
須山から太田のことを聞かせられて、彼女はカン/\に怒った。 太田などは、自分の心変りや卑屈さが、自分だけのことゝ考えてるのだろう。だが、それは沢山の労働者の上....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
の心の向背《こうはい》を見て取り、女ほど深く不興を感ずる者はない、秀子は忽ち余の心変りを見て取った、勿論|態々《わざわざ》余の昨日からの不実らしい所業を許して呉....
深夜の市長」より 著者:海野十三
外套の釦を外そうとした。僕はそれを見ると、慌てて停めた。 「アラ、あたし困るわ。心変りなすっては……」 「いえ、心変りなんかしませんよ。お役に立つつもりでいます....
三人の双生児」より 著者:海野十三
でも父から訊きだして置くのであったと、残念でたまらない。なぜなら、その後父は不図心変りがして船を下り、妾を連れて諸所|贅沢な流浪を始めたが、妾が十歳の秋に、この....
」より 著者:島崎藤村
ず、御許のことのみ気に懸り、心許なくぞんじ居り候。奈何いたし候や。あるいは御許の心変りしやとも考え、斯くては定めし夫に対しても礼義崩れ、我儘なることもなきやと、....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
あるので、二人の幽霊が憶して後へ下り、 米「嬢さまとても入れません、萩原さんはお心変りが遊ばしまして、昨晩のお言葉と違い、貴方を入れないように戸締りがつきました....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
から関白方に亡ぼされたのであり、会津は蘆名の四天王と云われた平田松本佐瀬富田等が心変りしたから政宗に取られたのである。政宗は前に云った通り、まだ秀吉に帰服せぬ前....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
えが、たいへん変った。帆村に、人造人間の動かし方をおしえるという。そういう博士の心変りの奥に、どんなおそろしい計略があるのか、決して油断はできなかったが、とにか....
桂馬の幻想」より 著者:坂口安吾
希望なんですがね」 「その御希望にはそうつもりだが人の心は変りやすいものだから、心変りにも素直に順応したまえ。ふるさとが一ツとは限らないさ」 野村はこう云いす....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
帳の内外 「それはもう……」と、栞は思わず云って、また顔を染めた。 「その殿ご、心変りせねばよいが」 「なんの……決して……そのようなこと!」 「競争者でも出来....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
かと思うはまぼろしばかり。ほんの姿は遂に来もせず、――それとも若しや源兵衛さんに心変りでも、――ひょっとして若しそんなことにでもなっていたら、わたしゃどうしたら....
」より 著者:カフカフランツ
夜はどうでしたろう? 何年ものあいだ、わたしたちの夜の話は、ただクラムとあの人の心変りの理由とだけをめぐって行われました。そして、夫がこの話をしているうちに眠り....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
聴し、あるいは賛同し、あるいは猛然と反対し、つねに熱意を持って、一方から一方への心変りを示しながら、しかもけっして、いずれをも採決しなかった。 日はこの闘争の....