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「心学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

心学の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
時節柄結構なお思い立で、誰もそうありたい事と存じます」といった。話の中にいわゆる心学を説いた円朝の面目が窺われる。五百は聴いて感慨に堪えなかったそうである。 ....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
無くて、ひもじい腹を抱《かかえ》て考え込む私達だ。そんな伊勢屋《いせや》の隠居が心学に凝り固まったような、そんな暢気《のんき》な事を言って生きちゃいられん! ....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
高持の隠居で。……何不足のない身の上とて、諸芸に携わり、風雅を楽む、就中、好んで心学一派のごとき通俗なる仏教を講じて、遍く近国を教導する知識だそうである。が、内....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
忽ちにして私の心に備わるのである。 たった一つ、清潔な教育は施された。それは、心学道話だ。これは、堺筋に道場があり、燭台と、燈心の光以外の燈火はなかった。床の....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
無経験者であるから、伊佐庭史生に代って遣ってもらった。この人は弁舌もよく、多少の心学道話などの心得もあったから、権太丞の注文通り温和で寛大なる態度を取り、色々と....
丹下左膳」より 著者:林不忘
コロコロロと、しょっちゅうころがっているから、それでこころというのだなんて、昔の心学の先生などが、横山町《よこやまちょう》の質屋の路地奥なんかに居《きょ》をかま....
魔像」より 著者:林不忘
、腕貸しの約束をして下すった、辻説法の釣魚狂《つりきちが》い、無宿《むしゅく》の心学者《しんがくしゃ》魚心堂先生《ぎょしんどうせんせい》にお越しを願おう――知ら....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
てえものは唐の陳先生てえ達人が本朝に伝えた南蛮渡来の術だが、オレのはヤワラの手に心学の極意も加えて、タマシイを入れたものだ。生れつきがなくちゃダメだぜ。ツといえ....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
二編 端書 学問とは広き言葉にて、無形の学問もあり、有形の学問もあり。心学、神学、理学等は形なき学問なり。天文、地理、窮理、化学等は形ある学問なり。い....
学校の説」より 著者:福沢諭吉
字を読ませんとするは無理なり。これらへはまず翻訳書を教え、地理・歴史・窮理学・脩心学・経済学・法律学これらの順序をおい原書を翻訳せざるべからず。我が輩の任なり等....
曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
《さんとうあんきょうでん》は、旧臘《くれ》の中《うち》から筆を染め始めた黄表紙「心学早染草」の草稿が、まだ予定の半数も書けないために、扇屋から根引した新妻のお菊....
埋もれた日本」より 著者:和辻哲郎
いたものであるが、しかし実は、彼の著書であるかどうか不明のものである。同じ書は『心学五倫書』という題名のもとに無署名で刊行されていた。初めは熊沢蕃山が書いたと噂....
春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
があり、教訓も皆平凡、然も全然真面目に書いて居るのでもない。大体の印象から見れば心学の道話と類似した所があるが、多少之を滑稽化した趣もある。謂わば心学のパロディ....