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心性
「心性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
》などから暗示を得た縞模様は「いき」の表現とはならない。「いき」を現わすには無関
心性、無目的性が視覚上にあらわれていなければならぬ。放射状の縞は中心点に集まって....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
でさえ人間の己惚れから観察に錯誤ある事ミヴワートの説のごとし、まして他の諸動物の
心性の上に至っては近時まで学者も何たる仔細の観察をまるでせなんだ、これは耶蘇《ヤ....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
た為めか、あるいは、麻川氏の秀麗な痩躯長身を白梅が聯想させるのか、または麻川氏の
心性の或る部分が清澄で白梅に似ているとでもいうためか――だが、葉子が麻川氏を想い....
「わが町」より 著者:織田作之助
頭痛を起して、二日ねこんだ。 玉堂は可哀想に仲人口をきいたというので、おたかの
心性をわるくし、朝日軒の奥座敷へ行っても、あまり良い顔をされなかった。 ....
「青い眼の人形」より 著者:野口雨情
童謡は童
心性を基調として、真、善、美の上に立つてゐる芸術であります。 童謡の本質は知識....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
これは竜の子孫に鱗の遺伝どころか、両舌竜の後身に治めらるる国民全体までも、両舌の
心性を伝染したのだ。『大摩里支菩薩経』に、〈※酥枳竜口より二舌|出《い》づ、身弦....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
通りだろう。 『大英百科全書』またいわく、馬属の諸種外形の著しく相異なるごとく、
心性もまた大いに差《ちが》う。諸種を解剖してその脳を比較すると大抵相似居るのに、....
「空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
」 私は悲鳴を上げてしまった。 「僕は確信しているのだが、年齢も自分の無限の変
心性を凋ますことは出来ず、また習慣もそれを腐らすことは出来ないね」 彼は云った....
「狐狗狸の話」より 著者:田中貢太郎
二、動物の常性として手の動揺を伝える習慣性の規則に因って回転を助くること 三、
心性の自動作用と刺戟に応じて起る無意識作用である と説明すればいいだろう。明治....
「スポーツの美的要素」より 著者:中井正一
き切ってゆくその重き愉悦は、人生の深き諦視の底の澄透れる無心にも似る。 その無
心性は、よき練習と行きとどいた技術の「冴え」をもたらすものである。オールあるいは....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
きたのだ。 「どうだろう、この海はこんなことではないのか。それは、渦はもとより求
心性のものだが……きっとそれにつれ、うえの空気のうごきは遠
心性を帯びるだろう。つ....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
法度に拘泥せざりしことこの類なり。彼は俳人が家集を出版することをさえ厭えり。彼の
心性高潔にして些《さ》の俗気なきこともって見るべし。しかれども余は磊落高潔なる蕪....
「妖怪学」より 著者:井上円了
└自身(夢、夜行等) 今、外界とはわが目前の物質世界をいい、内界とはわが体内の
心性世界をいう。すなわち、夢、夜行等は
心性の変動より生ずるはもちろん、巫覡、神降....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
身(夢、夜行等) 今、この外界とはわが目前の物質世界をいい、内界とはわが体内の
心性世界をいう。すなわち、夢、夜行等は
心性の変動より生ずるはもちろん、巫覡、神降....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
の夷俘中の人望あるものであった。『日本後紀』弘仁三年六月二日条に、その同類のうち
心性事を了し、衆の推服するところのもの一人を択びてこれが長となすとある。この意味....