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「心構え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

心構えの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
大《だい》それた謀反人《むほんにん》の心で木村の caress を受くべき身構え心構えを案じていた。 二〇 船の着いたその晩、田川夫妻は見舞いの言葉も別れ....
路上」より 著者:梶井基次郎
危険を感じていても、滑るに任せ止まるに任せる外はなかったのだった。 飛び下りる心構えをしていた脛《すね》はその緊張を弛《ゆる》めた。石垣の下にはコートのローラ....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
い訳をしようともしないで、兼輔は唯にやにやと笑っていた。実をいうと、彼もそういう心構えがないでもない。自分ほどの者がまどいを離れて、こうして一人でさまよっている....
婦系図」より 著者:泉鏡花
続いて一人々々、名ある麗人の霊のごとく朦朧として露われた途端に、英臣はかねてその心構えをしたらしい、やにわに衣兜から短銃を出して、衝と早瀬の胸を狙った。あわやと....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
それをあんばいして時に応じあれやこれやとテストをし、一生けんめいに最もよい対策と心構えをつかもうとして努力している次第である。....
わが町」より 著者:織田作之助
来て、義枝の縁談であった。 気配で何かそれらしく、おたかは随分狼狽した。咄嗟の心構えがつかず、むしろ気恥かしく応待した。取り乱しては嗤われるかねがねの負目で、....
地獄の使者」より 著者:海野十三
とは以上だ。あとは質問があればお答えする」 博士は腰を下ろし、誰かの質問を待つ心構えで、天井を見上げた。 「当人の病気以外には、どんな場合に心臓麻痺を起します....
新時代女性問答」より 著者:岡本かの子
一平 兎に角、近代の女性は型がなくなった様だね。 かの子 形の上でですか、心の上でですか。 一平 つまり、心構えの上でさ。昔で云えば新しい女とかいうようにさ。 かの子 特別な型はなくなり....
茶屋知らず物語」より 著者:岡本かの子
くなりました。後は「へえー」と平伏して直ぐに座を立ち、信徒が帰依の高僧を供養する心構えで酒飯を饗応すべく支度にかかりました。 何にも知らぬ二僧は、すっかり悦ん....
孟母断機」より 著者:上村松園
の日本婦人の大いに味わわなくてはならぬ千古不滅の金言ではなかろうか。そして孟母の心構えをもって、次代の子女を教育してゆかねばならぬのではなかろうか。 ――孟母....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
は吉岡家の長男忠一である。妹の冬子が市郎と結婚するに就て、十一月初旬には帰郷する心構えをしていた所が、更に市郎から年末休暇まで延期しろと云って来た。と思うと、や....
越年」より 著者:岡本かの子
エヒロかオリンピックで厚いビフテキでも食べない」 加奈江は家を出たときとは幾分心構えが変っていた。 「まあまあそれもいいねえ。裾模様にビフテキは少しあわないけ....
こがらし」より 著者:岩本素白
。子供の時分、風の強い夕方などは早く御飯にしてしまおうと云い、何処の家もそういう心構えは持って居たのであった。農村出の学生の大家族を擁して、火事など余り経験の無....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
いう機会が待っていることは心得置くべきことだと思います。仏教では、平常の時のこの心構えを「静中の工夫」と言い、非常の場合を「動中の工夫」と言います。平常無事の際....
婚期はずれ」より 著者:織田作之助
た男が不意に来て、縁談だった。気配で何かそれらしく、おたかは随分狼狽した。咄嗟の心構えがつかず、むしろ気恥かしく応待した。取乱しては嗤われるかねがねの負目で、嬉....