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心添え
「心添え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心添えの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
。千枝太郎はわざわざたずねて来た甲斐があったように嬉しく感じた。 「いろいろのお
心添え、かたじけのうござった」 彼はここで都へ帰る商人にわかれた。そうして再び....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
戚と言っては一人もねえもんですから、これでなかなか心細いです。マア一つ皆さんのお
心添えで、一人前の商人になるまでは、真黒になって稼ぐつもりです。」 「とんでもな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
てしまいましたから、お絹は二の矢が次《つ》げないようになりました。 「御親切のお
心添えを有難く存じまする、よく主膳にも申し聞けました上で……」 お絹はこう言っ....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
》れだ。師匠でもはいって来ると工合がわるい。じゃあ、けえるぜ」
「何から何までお
心添え、一生、未来、忘れることではありませぬ」
「おいらも、おめえのことは、一刻....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
の敵を討ちたる廉を以て我が飯島の家名再興の儀を頭に届けくれ、其の時は相川様にもお
心添えの程|偏に願い度いとのこと、又汝は相川へ養子に参る約束を結びたれば、娘お徳....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
頼もしい」 「ご免くだされ」 と座を辷る。 「大事をとって行くがいいぞ」 「お
心添え忝けのう存じます」 国広の刀をひっさげて葉之助はご前を退出した。 富豪....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
すのであった。思い設《もう》けぬ不覚である。道中かかることの万一にもと、丹後守が
心添えして附けられたものを、まだその国許《くにもと》を離れない先にこの有様では、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
「はい、それで二十両のお金、あなた様の御病気をお癒《なお》しなさるようにとのお
心添えなそうにございます」 「そうか」 存外に冷やかな響きでしたから、今度はお....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
《そばやく》といって、君侯のそばで用を弁じる者即ち小姓の監督をし、なお多少君侯に
心添えもするという役で、外勤めの者の頭分《かしらぶん》というのと同等に待遇されて....
「書記官」より 著者:川上眉山
なり別荘なり、至当のお礼は別にきっといたすとしましょう。 いや、それは重々のお
心添え、忝なく申し受けまする。と辰弥は重ねて笑み作りて、うむ、あなたの力にかなう....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
『ええ?……………是非もない。仰せ畏りましてござります』 蓮如『おさき、そなたも
心添えして下され』 おさき『は、は。はい』 蓮如『いや、思わずきつい言葉を放って....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
でござる、お過ごしなさい」 と、さらに、酌いでゆく。 小次郎は初めて、 「お
心添え、かたじけない」 と、少し頭を下げた。 「いや何、其許のような器量人をお....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
し合せも伺っていましたので」 「さては、上人にも、蔭にあって、それほどまでの、お
心添えであったるか」 海上は、大荒れだった。 当夜から朝へかけて。 三名を....