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心祝
「心祝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心祝の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
射を願い、十本落ち矢なく射通したお方を首座に、次々と順位を定め、いささかばかりの
心祝いの引き出物を御景品に進上致しとうござるが、いかがでござりましょう。これから....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、お稲荷さまの眷族《けんぞく》に化かされたような形。 それでも。 埋宝発見の
心祝いに、潔めの式をせねばならぬと言われて、こうして正装に威儀をただし、ズラリと....
「伸子」より 著者:宮本百合子
かけている。境の障子をあけて話しながら、伸子は台所で働きだした。弟が無事であった
心祝いのつもりが彼女にはあるのであった。 「何か註文ないこと? 今日は少し御馳走....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
どうだい、男の働きを見たか、惚れ直せ、下戸の建てたる蔵は無いと唄にもあるが、ま、
心祝いに一ぱいやろうか、と除夜の鐘を聞きながら、ほっとして女房に酒の支度を言いつ....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
表かとも存じまする。三宝の利益、四方の大慶。太夫様にお祝儀を申上げ、われらとても
心祝いに、この鯉魚を肴に、祝うて一献、心ばかりの粗酒を差上げとう存じまする。まず....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
りませぬ。海からでも湧出すように、大気になって、もう一つやらっせえ、丁だ、それ、
心祝いに飲ますべい、代は要らぬ。 帰命頂礼、賽ころ明神の兀天窓、光る光る、と追....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、前祝いの雪見酒」 神尾主膳はそれから酒を飲みはじめたが、雪見の酒よりか、何か
心祝いの酒のように見えました。飲んでいるうちに、ようやくいい心持になって、 「お....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
》を通して問答がつづいてゆく。
「ホホウ! 泰軒どのが小豆飯を御所望とは、何かお
心祝いの儀でもござってか――?」
「さればサ、ほんのわし個人の悦びごとを思い出し....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
めて。暮に茶の間の畳新しくしたことお話したでしょうか。いい正月をしようと思って、
心祝に茶の間の畳を新しくして二日目か三日目に盲腸を出してしまった。新しい畳は素足....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
不思議なボンボンよ、みると。こっちの体じゅうが惹きこまれてしまって。十三日には、
心祝いに、読み初めをいたします、第二巻から。又はじめに戻ると、こわれた時計みたい....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
いわれました。 「ちょうど宮内省からいただいた白生地があるので、お祖母様の退院の
心祝いを兼ねて緋に染めさせて、家ばかりでなく親類の女の年寄の方たちにも贈物にしよ....
「三国志」より 著者:吉川英治
ら退出して帰ろうとする折を、李※はぜひなく彼の邸へ立ち寄った。 「きょうは、少し
心祝いのある日だから、充分に飲んでくれ給え」 例によって、李司馬は、豪奢な食卓....
「三国志」より 著者:吉川英治
すると、趙昂の妻は衣服や髪飾りを、のこらず売り払って、祁山の陣へ行き、 「門出の
心祝いです。どうかこれを収めて、士卒のはしにいたるまで、一|盞ずつわけてあげて下....