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心配り
「心配り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心配りの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
荷物の中には何んでもないことで、然し妻でなかったら、やはり気付かないような細かい
心配りの分るものが入っていた。そんな時は、急に誰でも、バタバタと心が「あやしく」....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
単なる紹介であるが、之が道徳に関して従来普通有たれたような諸観念を、如何に理解と
心配りとの行き届いた仕方で取り上げたか、如何に之が道徳に包括的な観念を提供するも....
「海流」より 著者:宮本百合子
丁度いいところで逢ったから話すがね」 おだやかな、圧しつけるところのない、寧ろ
心配りで愁わしげな調子さえ響く声で云った。 「実は昨日、或る人をよこして富岡がお....
「「青眉抄」について」より 著者:宮本百合子
学の世界とではちがったもののあることをも感じる。そしてこういう表現をとる生活への
心配りが、やはりこの天分ゆたかな婦人画家の努力の一面となって、今日あらしめている....
「源氏物語」より 著者:紫式部
たりして楽しんでおいでになった。 年末などはことに対の女王が忙しくていっさいの
心配りのほかに、女御、宮たちのための春の仕度に追われて、 「春ののどかな気分にな....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
の代り目方で気を付けておいたようなことであった。 ちん餅一つにしてもこれだけの
心配りを要するのである。ましてこれ以上に店を拡張したり支店を設けなどして、今日以....
「お茶の湯満腹談」より 著者:夢野久作
名にのみ聞きし懐石なるものが出た。内心恐れをなしながらよく見ると、これも主人翁の
心配りであったろうか。普通の御飯に相違ない事が筆者にもハッキリとわかったので大い....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
った。彼は党派心を捨てて伯父バアリイすなわち父セシルに手紙を書いた。熟慮と絶妙の
心配りをもって書いた。「この手紙は私の確然たる義務の念から書かれるものでありまし....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、相当の歳(独立する年齢)までともに暮すのですから、互いの間によほどしっかりした
心配りがないと、易きについて堕落してしまいます。例えば、大変下劣な兄とか弟とかが....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
を気をつけておらぬと、事を挙げぬうちに逆捻を食うであろう。有村殿にも、その辺のお
心配りを第一に願いたい」 「それは、ご安堵下さいまし、先頃から、天堂一角の知らせ....