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心配事
「心配事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
心配事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
て死んで見せる。お前をまで相談に乗せるような事はいらんのだよ。そんな陰にまわった
心配事はせん事にしようや。こののんき坊のおれまでがいらん気をもませられるで……」....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
なんだね」と、半七は何の気もつかずに云った。 「御信心も御信心ですけれど、すこし
心配事がありましてね。そこの息子さんが十日ばかりも前から、どこへ行ってしまったか....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と、番頭は丁寧に頭を下げた。 「ごもっともです」と、徳次も挨拶した。「いろいろと
心配事が重なって、おかみさんも弱りなさる筈だ。そこで番頭さん。若いおかみさんの行....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
ろうか。いよいよわけがわからなくなった。 川北先生 「おい三田君。君は何か
心配事でもあるの。近頃みょうにふさぎこんでいるじゃないか」 学校でのお昼休みの....
「現代若き女性気質集」より 著者:岡本かの子
洗濯物が無くて、お湯にどっぷり入るときくらい嬉しいことはない。 ○「どうしてこう
心配事が出来ない性分だろう。もっとも
心配事があると直ぐレコードをかけて直ぐ紛らか....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
な心持なんだい。何でも悪い夢は、明かしてぱッぱと言うものだと諺にも云うのだから、
心配事は人に話をする方が、気が霽れて、それが何より保養になるよ。」 としみじみ....
「フランダースの犬」より 著者:菊池寛
た。その夜コゼツは、 「あの子供をあまりアロアと遊ばせちゃいかんね。あとできっと
心配事が起って来るよ、あの子供は今年十五だし、娘は十二だ。それにあの子は、ちょっ....
「小公女」より 著者:菊池寛
らないけど。大変なお金持で、大屋敷の旦那様は、その方の弁護士なんですって。あまり
心配事があったので、身体を悪くしてしまったのですって、あの人は、木や石を拝む邪宗....
「風波」より 著者:井上紅梅
七斤は欠け碗を持って部屋に入り、閾の上に腰掛けて煙草を吸ってみた。何しろ非常な
心配事で、吸い込むのを忘れていると、象牙の吸口から出た六尺あまりの斑竹の先きにあ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
細君の娯楽を思い違いするような女は、かえって諸君が病気にかかったり、または非常な
心配事に出逢ったりする場合には、骨身を惜しまずに尽くしてくれるものである。 ド....
「三甚内」より 著者:国枝史郎
が馴染は深い。場合によっては力にもなろう。それとも他人には明かされぬ大事な秘密の
心配事ででもあるかな?」 「はい」――とお米は親切に訊かれてついホロホロと涙ぐん....
「塵埃は語る」より 著者:小酒井不木
きました。 来訪者は四十格好の、洋服を着て口髭を生やした立派な紳士でした。何か
心配事があると見え、顔色が青ざめて見えました。俊夫君は丁寧に招じ入れて椅子を差し....
「妖怪談」より 著者:井上円了
はお化けの顔なぞを見て驚き、または意外のことを口走るものであります。また、非常な
心配事でもありますと、ひどく心の勢力をそのことに注ぐために、内部の勢力が強くなり....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
は歓楽があったであろう、昔のままの……そして、これを最後の。 エリザベスには、
心配事がたくさんあった――アイルランド、エセックス、戦争か平和かの永遠の課題――....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
突然、こんな朝っぱらから伺って、御無理をお願いしてはすみませんが、実は私、大変な
心配事が出来たんですの。委しいことは途々申上げますが、いかがでしょう? これから....