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「必ずも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

必ずもの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
錬金術《れんきんじゅつ》とか、occult sciences の話になると、氏は必ずもの悲しそうに頭とパイプとを一しょに振りながら、「神秘の扉《とびら》は俗人の....
こころ」より 著者:夏目漱石
うして楽に差せるから。無精者には持って来いだ。もう一番やろう」 父は勝った時は必ずもう一番やろうといった。そのくせ負けた時にも、もう一番やろうといった。要する....
『くにのあゆみ』について」より 著者:宮本百合子
の調子から離れようとしているときのさけがたいあらわれかもしれない。何年かさきに、必ずもう一度日本の歴史教科書は書き直されるべき見とおしに立っている。 もう一遍....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
五日に延ばしたのだったが、それでも、立ち去る時、彼女は耐らなく残り惜しげだった。必ずもう一度行こういつか――私と彼女のあいだの、これは固い「指切り」である。 ....
源氏物語」より 著者:紫式部
もういよいよ危篤になったというしらせがありましたら、そっと大臣邸へおいでなさい。必ずもう一度お目にかかりましょう。ぼんやりとした性質なものですから、気もつかずに....
源氏物語」より 著者:紫式部
などと阿闍梨は薫に問うたついでに、 「宮様はどんな所においでになりましょう。必ずもう清浄な世界においでになると私は思っているのですが、先日の夢にお見上げする....
待つ者」より 著者:豊島与志雄
入念に等分して、打揃ってからでないと食べない。どちらかが先に外から帰ってくると、必ずも一人のことを尋ねる。一緒の時間に、待ち合して床につく。その二人が、私を待っ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ず、売れていないのだけ二十五種か三十種買う。穴は必ずこの中から出る。大穴がでれば必ずもうかる。しかし、二千五百円ずつ十二レース買うと、一日に一度、三万円の大穴が....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
に翻訳《ほんやく》するが人生 理想は何人《なんぴと》でも、活《い》きている者は必ずもっている。またこれがその生命である。耶蘇教《やそきょう》で教えているとおり....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ただ水の一部分が時折り形を変えて泡になったり、飛沫になったりするだけです。それも必ずもとの河水中に帰って来ます。 人間の生命も、宇宙全体に漲る大生命の一分派で....
三国志」より 著者:吉川英治
る。 「この洪水は、長雨の山水が嵩んだものゆえ、急にはひかぬにせよ、半月も待てば必ずもとにかえる、情報によれば、許昌地方もこの水害に侵され、飢民は暴徒と化し、百....
日本の伝説」より 著者:柳田国男
る日には水の底から、今でも梭の音がするという部分は伝説であります。もとはこの話は必ずもう少し池の雄蛇と関係が深かったのだろうと思います。 しかしその昔話の方で....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
い勉強である。 この小さな一冊の本は、へただけれどもその一つの試みである。今に必ずもっと面白く、わかりやすく書いたものが、この本の読者の中からも出て来るであろ....
鮎を食う」より 著者:北大路魯山人
の砂を吐かせるために、一日くらい生簀に入れるが、これがお客の都合で三日も経つと、必ずもう不味くなる。鮎の脂が落ちて、痩せるからである。また、加茂川べりの料亭なぞ....