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必殺
「必殺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
必殺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
でいって、
「なかなか凄《すご》い度胸だの。それに、普通の修業では、到り得ない、
必殺の業も、得ているようだ。どうだ、そこで、ぐっと、斬り込んで来て見ぬか?」
....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
のは特攻隊に対してであった。僅か十六七の少年を英雄的な情熱に駆り立てて、いわゆる
必殺の戦闘をさせた惨虐さは世界を驚かした。そういう非人間的な犠牲に堪えている日本....
「青春論」より 著者:坂口安吾
庭的な韜晦もしたくなろうし、剣の用法も次第に形式主義に走って、本来殺伐、あくまで
必殺の剣が、何か悟道的な円熟を目的とするかのような変化を見せたのであろうと思われ....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
喫茶店」などゝいふセンチな甘い歌が大好きで声もよい。大好評で、ナメクヂ旅行、必死
必殺真剣の気合、談論風発、シャンソン、どれ一つとりあげても好ましからぬところがな....
「安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
庭の里人の如きものが武士の原型であり、源氏の豪傑本来の姿でもあった。だから、一撃
必殺を狙う剣法が農民の手で伝えられても、必ずしも怪しむには当らない。 しかし、....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
らわしている。息をこらし、眼は血走り、手を握ってギュッと拳をヒザに押しつけ、必死
必殺、殺気がこもっているよ。そして、約三時間、女の子の裸の姿を睨みぬいたあげく、....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
十五通はもらった)はコンリンザイ不足税をとられたことがない。ぜひとも巷談師の目に
必殺の文字をたたきこんでやろうという闘魂歴々たるものがある。 弟子入りの手紙は....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
田は短銃の名手でもあった。 カラテほど実用的な闘争術は少なかろう。突きも蹴りも
必殺の急所のみ狙うから試合ができない。型だけだから実用的でないように見えるが、実....
「桂馬の幻想」より 著者:坂口安吾
、危いぞ、という思いがしていきなりプイと立ち上ってしまったのである。自分では一撃
必殺のきびしい桂のつもりであるが、あべこべに自分の命とりになりかねない懸念もあっ....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
ートである筈はないが、決して力点が狂ったりハズしたりはしていない。それどころか、
必殺の気魄がこもり、その一撃のきまるところ、結果は歴々として、あまりの怖しさに身....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
どと他流に笑われ易かったらしいが、実はアベコベで、これぐらい真剣勝負だけ考えて、
必殺を狙った剣法は珍しい。その
必殺に凝った激しい狙いが、逆にヘッピリ腰の百姓剣法....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
立ちあがって、藤右衛門のほうへ振りかえり、 「……ご覧の通り、どの死体も、見事に
必殺の急所を射抜かれています。夜眼、猫眼はとにかく、よほどの弓の上手でなければ、....
「三国志」より 著者:吉川英治
、あの時か。――あの時は、疲労困憊の極に達していたわれわれに対して、劉表と張繍は
必殺の備えをして待ちかまえていた。これ、死一道の覚悟をわれらに与えたものである。....
「三国志」より 著者:吉川英治
書をもって玄徳を殺すべしというご秘命だが、やり損じたら一大事である。なにか其許に
必殺の名案はあるまいか」と、声をひそめての相談であった。 陳登は、内心おどろい....
「三国志」より 著者:吉川英治
「実はすでに――東の方は※、以上の通り手配はすべてととのっておる」 「なるほど、
必殺のご用意、この中に置かれては、いかな鬼神でも、遁れる術はござるまい。――けれ....