» 忍笑

「忍笑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

忍笑の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
挟まるようになって、格子戸を潜った時、手をぶらりと下げて見送ったお妙が、無邪気な忍笑。 「まあ、粗※かしいこと。」 まことに硯を持って入って、そのかわり蝙蝠傘....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
冥土か。」 と目ばかり働く、その顔を見て、でっぷりとした頬に笑を湛え、くつくつ忍笑いして、 「いや、別条はない。が、ちょうどこの少年の、いまし魘された時、客僧....
紅玉」より 著者:泉鏡花
よく遊んでるな、ああ、羨しい。どうだ。皆、面白いか。 小児等、彼の様子を見て忍笑す。中に、糸を手繰りたる一人。 小児三 ああ、面白かったの。 画工 (管をま....
月明」より 著者:豊島与志雄
の先で嘲って、室の中をぐるぐる歩き廻った。それが自分でもおかしくなって、くすりと忍笑いをしていると、姉が向うの室からじっと様子を窺っていた。 「ばアー。」と冗談....
」より 著者:宮本百合子
を空かして来たんだよ、喋って許りいずに――。 エッダ、ヨハネスと顔を見合わせ、忍笑い、肩を竦《すぼ》めてチロリと舌を出し、母親のところへ駆けつける。鉢を受取り....
渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
僥倖で、尚子夫人を、自分の許に走らせるかも知れない。けれども、若し、その悪魔的な忍笑いの享楽が、皮一重彼方に表現されたとしたら、もう自分は破滅だ。運命は、今度こ....