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忘れ勝ち
「忘れ勝ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
忘れ勝ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「巡査辞職」より 著者:夢野久作
村の人々も安心したように口を噤《つぐ》んでしまった。そうして日に増し事件の印象を
忘れ勝ちになって行くのであった。 もっともその間じゅう草川巡査は、毎日毎日電話....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
いるような心地を起させる。こういうところに住み慣れたものは、平素は、そんなことも
忘れ勝ちに暮している。 浅間は大きな爆発の為に崩されたような山で、今いう牙歯山....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
害は、生物学者が、生物学と他の諸学問との間に横たわっている必然的な連関の吟味を、
忘れ勝ちになるということである。恐らく生物学者は、生物学と他の諸科学との関係を問....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
間の常であります。物ごとが複雑になれば自然、枝葉の問題のみに心を奪われて、根本を
忘れ勝ちになります。だから、ルッソーの如きは、「自然に還れ」と叫びました。自然に....
「デモクラシーの要素」より 著者:新渡戸稲造
をする意味ではない。即ち放肆とは違う。ルソーの説はともすれば人間と動物との区別を
忘れ勝ちであったと思われる。彼は動物社会には何の制限もなく、喰いたい時に喰い、眠....