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忘八
「忘八〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
忘八の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
お澄――ここか、座敷は。」 扉を開けた出会頭に、爺やが傍に、供が続いて突立った
忘八の紳士が、我がために髪を結って化粧したお澄の姿に、満悦らしい鼻声を出した。が....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
へ手をついてあやまっておいでやす――そうもなければ許しゃせんぞ」
「何を――この
忘八者《くるわもの》めが、武士に向って僭上《せんじょう》至極!」
「斬って捨てる....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
だ。狼瘡、風眼、瘰癧、それからあらゆる期程の梅毒――。 馬車は急ぐ。 老人の
忘八が、馬車と平行して走る。 『あらびやの女がいますよ。アラビヤの女が――。』 ....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
に痛く、夢中になって台所を飛び出し、門を出る時また一つ背中の上をどやされた。 「
忘八蛋」 後ろの方で秀才が官話を用いて罵る声が聞えた。 阿Qは米搗場に駈込ん....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
らしまわっていた梅花の新吉の一味。親類づらをした二人は、老大《ラオタア》の権六、
忘八《ワンパ》の猪太郎という海賊船の船頭だった。....