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忘年会
「忘年会〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
忘年会の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
の合槌《あいづち》をうつのは、やめて下さい。――なあんてね。きょうは会社に出勤、
忘年会とか、いちいち社員から会費を集めている。酒盛り。ぼくは酒ぐせ悪いとの理由で....
「饗応夫人」より 著者:太宰治
》って、まあ、あつかましくも、こんどはお友だちを三人も連れて来て、きょうは病院の
忘年会があって、今夜はこれからお宅で二次会をひらきます、奥さん、大いに今から徹夜....
「世相」より 著者:織田作之助
ながらでは、ふと虚ろに響いた。 「なんだ、お知り合いでしたか、丁度よかった。じゃ
忘年会ということにして……」 天辰の主人の思いがけない陽気な声に弾まされて、ガ....
「硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
きているものがはたして何人あるのだか全く分らなかった。 ところがいつか美音会の
忘年会のあった時、その番組を見たら、吉原の幇間《たいこもち》の茶番だの何だのが列....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
」
「こりゃ面白い」と迷亭も空也餅を頬張る。
「その日は向島の知人の家《うち》で
忘年会|兼《けん》合奏会がありまして、私もそれへヴァイオリンを携《たずさ》えて行....
「新生」より 著者:島崎藤村
ンの寺院《おてら》の附近に新画を陳列する美術商店を訪ねた時。テアトルという町での
忘年会に二人して過《あやま》って火傷《やけど》をした時。しかし岸本が遽《にわか》....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
のを見ると、殆ど全部月並であることに自らも驚くのである。 寄宿舎には従来年末に
忘年会をする例になっていて、常には昼する詩会を夜にして、これを開いた。そこで常の....
「幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
き、電報をうちました。二四ヒスマヌ アスアサデ ンタノム。私はそれから、研究所の
忘年会へ出席しました。ものすごくのみました。鉄路のほとりは、私と青白き大佐が歩い....
「枯菊の影」より 著者:寺田寅彦
い失望の嘆声が少し加わったように思われる。自分ながら心細い。 四、五日前役所で
忘年会の廻状がまわった。会費は年末賞与の三プロセント、但し賞与なかりし者は金弐円....
「反抗」より 著者:豊島与志雄
殴るに最もいい名案らしく思われた。彼は強いて何気ない調子を装って云った。 「君、
忘年会をやろうじゃないか。」 「え?」 「僕は今年《ことし》一年中のことを葬って....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
道理であり、娘はお園の隣家の住人であったのだ。 「おでかけかい」 「えゝ、学校に
忘年会と新年会の芝居の稽古があるのよ」 「じゃア、そこまで一緒に行きましょう」 ....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
いても同じことが言える。料理屋はいつも忙しい商売ではない。年末か年始のお祝い事か
忘年会、結婚の披露などを当てこんでいるので、そのために立派な家を建てて庭にも調度....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
なし 去年の暮|巌谷四六《いわやしろく》君小波先生令弟と図《はか》らず木曜会
忘年会の席上に邂逅《かいこう》した時談話はたまたまわが『日和下駄《ひよりげた》』....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
てきたなり動きたくなくなった人々が、私にたずねる。私自身がそうなのである。まるで
忘年会に底抜け騒ぎをした翌朝の二日酔いみたいな不愉快な状態である。酒をのまぬ人に....
「簪を挿した蛇」より 著者:中谷宇吉郎
っと後になって、大学を出て寺田寅彦《てらだとらひこ》先生の助手をつとめていた頃、
忘年会か何かで、研究室の若い連中大勢|揃《そろ》って、先生の御馳走《ごちそう》に....