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「応対〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

応対の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
気は、すっかり私を敬服させてしまいました。俗に打てば響くと云うのは、恐らくあんな応対《おうたい》の仕振りの事を指すのでしょう。『奥さん、あなたのような方は実際日....
」より 著者:芥川竜之介
に話しかけていた。が、彼の妹は時々赤児をあやしながら、愛想《あいそ》の善《よ》い応対をするだけだった。僕は番茶の渋《しぶ》のついた五郎八茶碗《ごろはちぢゃわん》....
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
早いか、雄弁に何か話し出した。彼女も愛嬌《あいきょう》そのもののように滑かに彼と応対していた。が、彼等の話している言葉は一言も僕にはわからなかった。(これは勿論....
路上」より 著者:芥川竜之介
れでもまだ彼の心中を裏切るべき優しさがありはしまいかとも思った。が、初子は二人の応対《おうたい》には頓着なく、斜《ななめ》に紫のパラソルを開きながら、 「電車は....
或る女」より 著者:有島武郎
のがどこかのすみに頭をもたげかけたのを覚えた。倉地の取った態度に対して作為のある応対ができそうにさえなった。葉子は前どおりすすり泣きを続けてはいたが、その涙の中....
弓町より」より 著者:石川啄木
る造詣《ぞうけい》深く、平生日本人に対しては自由に雅語《がご》を駆使《くし》して応対したということである。しかし、その事はけっしてその婦人がよく日本を了解《りょ....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
に英語を教えてくれろと頼んで来た。それも真面目な依頼ではなく、時々西洋人が来て、応対に困ることがあるので、「おあがんなさい」とか、「何を出しましょう」とか、「お....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
一の目的ではないは誰れも承知して居よう、人間動作の趣味や案内の装飾器物の配列や、応対話談の興味や、薫香の趣味声音の趣味相俟って、品格ある娯楽の間自然的に偉大な感....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、はにかみ屋の田舎娘たちはおずおずしてうしろのほうにかくれ、彼のすぐれた上品さや応対ぶりを羨しがっていたのである。 なかば巡回旅行のような生活をしていたので、....
錦紗」より 著者:犬田卯
うにやっていた。どこと言ってこの辺の普通の百姓と変りのないその様子……身装顔付、応対ぶり、それらが村人をして何の遠慮もなくここへ足を踏み入れさす原因かも知れない....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
…常袴の紺足袋で、炎天にも日和下駄を穿つ。……なぜというに、男は肝より丈まさり、応対をするのにも、見上げるのと、見下ろすのでは、見識が違う。……その用意で、その....
雪柳」より 著者:泉鏡花
けた。申すまでもなく煙草入をなくした顛末を饒舌ってからですが、これに対する社長の応対は、ただ今お聞かせ申した通り。 湯を沸す炭もなく、茶も切れていたのです。年....
活人形」より 著者:泉鏡花
を焼きなさんな。「いいえ、ああして置くときっと庄屋様からお前を呼びに来て、手詰の応対、寅刻を合図に首討って渡せとなります。「その時は例の贋首さ。「人を馬鹿にして....
透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
う一|度、机のまえにすわった。一時間ほどたったとき、玄関のベルがはげしくなった。応対にでていくお手伝いの足音がした。 しかし、それっきり、なんの音さたもなかっ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
が太刀打ちできる相手ではない。しかし私は多少ためす気もあって、わざとかくれ、妻に応対させたが、とてもだめだろうと内心では思っていた。ところが妻はみごとにお利枝を....