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応急
「応急〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
応急の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
がらしておいおいと泣いていた。
医員の報告で院長も時を移さずそこに駆けつけた。
応急の手あてとして四個の氷嚢《ひょうのう》が下腹部にあてがわれた。葉子は寝衣《ね....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
実や、食用に適する根の類をも珍重することを覚えたのであろう。もっともこれらはただ
応急のものであって、多分主として婦人たちがそれで間に合わせなければならなかったか....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
ハ絶望ノ泪ニ暮レタリ。サレド人事ヲツクシテ天命ヲ俟タンコトヲ思イ、許シ得ル範囲ノ
応急送信機及ビ受信機ヲ建造セルナリ。 当方ノ信号ハ衰減セザルヤ」 僕「ヤヤ衰減シ....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
、誰にとも無く呟いて崩れるように椅子に腰を下した。 猶、その後の報告によると、
応急修理に高い所へ登った一技手は、奇怪な配線のあるのを発見した。それは故意か偶然....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
やっている映画館の或るものでは、即時映画を中止し、ラジオをトーキーの器械へ繋ぎ、
応急放送を観客に送って、非常に感謝された。 歌舞伎劇場では、演劇をやめ、あの大....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
沈破せる艦船の数は五百隻を超えた。この勢いでつづかせたいもの。 ◯去る四日「疎開
応急措置要綱」が発表された。老幼病人のほかは、都外へ疎開まかりならぬと決められた....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
れば平気でいられる。そればかりか、空気服をつけている者は、破損の箇所《かしょ》を
応急修理するために活動ができる。だから空気服を全員につけさせるのだ。 点検が行....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
。ひょっとすると途端にひきつけるかもしれないが、幸い彼の居るところは病室だから、
応急手当には事欠かないだろうと安心して、いよいよ報告にとりかかった。 報告を受....
「金属人間」より 著者:海野十三
ら鮮血がふんすいのようにとびだしたわけである。 検事たちがかけつけて、みんなで
応急手当をくわえた。 「どうしたんだ。どうしてそんなけがをしたのかね」 検事は....
「火星探険」より 著者:海野十三
であった。河合少年はマートン技師と組んでそういうときに勇敢に機械の中にとびこみ、
応急処置を行った。 誰も余計な口をきく者はいなかった。十四時間ぶっ通しに、すこ....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
スイッチをひねったり、レバーを引っぱったり、ペダルをふんだりして、ありとあらゆる
応急処置をこころみた。その結果は……? 「だめだ、発電しない。原子力エンジンの方....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
手をふるわせ、悶絶してしまった。 そこで研究はそっちのけで、この所員にたいし、
応急手当が加えられた。幸いに彼は間もなく息をふきかえしたが、その語るところによる....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
県の病院へ入れる事になると、医者達は皆|頭を捻った。病体少しも分らず、でただまあ
応急手当に、例の仰反った時は、薬を嗅がせて正気づかせる外はないのです。 ざっと....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
十日、晴れ。午前、藤井氏とともに中学校を参観す。文部次官特に案内せらる。つぎに、
応急施療院および慈恵病院を参観す。その病院には六百人の患者をいるるべしという。当....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ものでもない。自然の要求が不知不識の間にここに至らしめたのである。「散兵は単なる
応急策に過ぎなかった。余りに広く散開しかつ衝突を行なう際に指揮官の手許に充分の兵....