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「応接〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

応接の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
れで沢山。」 二十五 新田《にった》はまず三人の客を病院の応接室へ案内した。そこはこの種の建物には珍しく、窓掛、絨氈《じゅうたん》、ピアノ....
将軍」より 著者:芥川竜之介
大正七年十月のある夜、中村《なかむら》少将、――当時の軍参謀中村少佐は、西洋風の応接室に、火のついたハヴァナを啣《くわ》えながら、ぼんやり安楽椅子によりかかって....
或る女」より 著者:有島武郎
とうはさして注意もせずに、ちょうど自分の目の前に、たくさんの見送り人に囲まれて、応接に暇《いとま》もなげな田川法学|博士《はかせ》の目じりの下がった顔と、その夫....
或る女」より 著者:有島武郎
の表情に本能的な興味を持つ外国人を――蠱惑《こわく》しないでは置かないはなやかな応接ぶりとで、彼らをとりこにする事に成功した。それは倉地の仕事を少なからず助けた....
婦系図」より 著者:泉鏡花
引返しながら、怒ったような顔をして、振向いて同じように胸の許を擦って見せた。 「応接|室でござりますわ。」 教員室の前を通ると、背後むきで、丁寧に、風呂敷の皺....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
から一目置かれた、また本人二目も三目も置かせる気。昨日のその時なんか、九目という応接です。 なぜか、根性曲りの、邪慳な残酷なもののように、……絵を見てもそうだ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
が残ったのに、件の洋風の室数を建て増したもので、桃色の窓懸を半ば絞った玄関|傍の応接所から、金々として綺羅びやかな飾附の、呼鈴、巻莨入、灰皿、額縁などが洩れて見....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
にいっているが、決して単なる江戸趣味の小天地に跼蹐しているものではない。私は日常応接する森羅万象に親しみを感じ、これを愛玩しては、ただこの中にプレイしているのだ....
良夜」より 著者:饗庭篁村
手紙かな、こちらへと言え」と書生に命ずる主公の声聞えたり。頓て書生にいざなわれて応接所へ通りしが、しばらくしてまたこちらへとて奥まりたる座敷にいざなわれたり。雅....
人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
立ちかわり面会に来るので、その下士官室は大変混雑していた。山中自身もすくなからず応接に忙殺されている形であつたので、長くはいずに帰つたが、この日の山中は元気がよ....
」より 著者:犬田卯
になって手も足も出ない始末であったが、急をきいてやって来た津本村長は悠然として、応接間に二人の役人を招じ、さて金庫を背に、例の人を威嚇するような音声で「この帳簿....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
やらなんですとさ。」 「へーい、成程。」 「仏蘭西のパリイの何とかって貴族の邸の応接室で、ヴァイオリンですか、楽器をのせる台になっているんですって。」 「へーい....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
敬を受くるの風あり、田舎に至りて最もはなはだし。ただし僧侶は、男女の交際、外人の応接に注意し、言語、談話、訪問、待遇の極めて懇切丁寧なるを要す。すなわち、懇切丁....
西航日録」より 著者:井上円了
づくる高等女学校に至り、名刺を通ぜしに、校長はたちまち生徒一名を呼び出だして余に応接せしむ。その語全く日本語なり。怪しみてその故をたずねしに、同人の父は英人、母....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
の目を驚かす。 六日、晴れ。暖気ようやく加わり、春天の融和を見る。筑山・壱州に応接して、午後四時、長崎に入港す。桜花満開の期を過ぎ、八重桜の最中なり。小島町正....