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応接間
「応接間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
応接間の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「自叙伝」より 著者:大杉栄
んは男ばかりいる上の家へみんなが集まった。僕も行けばきっとこの上の家の、西洋室の
応接間にはいってソファの上に横になっていた。 僕はこの家で初めて電話というもの....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
やらして、自分は出て行った。 復一に、何となく息の詰まる数分があって、やがて、
応接間のドアが半分開かれ、案外はにかんだ顔の真佐子が、斜に上半身を現した。 「し....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
るのも何故かかの女は面倒だった。 フリジヤがあっさり挿されたかの女の瀟洒とした
応接間で、春日規矩男にかの女は逢った。かの女の手紙の着いた翌晩、武蔵野の家から、....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
直させて立ち上った。 某日。――夜ふけて母家へ時計を見に行くと、麻川氏が一人、
応接間の籐椅子に倚って新聞を読んで居た。私は、先刻東京から来たばかりの叔母さんと....
「断層顔」より 著者:海野十三
でもなく、さりとてうすっぺらな女でもなさそうだ。 老探偵は、その女客を迎えて、
応接間に招じ入れた。 女は毛皮のオーバーを脱いだ。その下から真黄色なドレスがあ....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
あふれ出てくる宝角という円錐形の筒を抱いているのであった。 この名画を、北岡は
応接間の壁にかけていた。彼はこの名画を来客の一人一人に見せ、そして聞き噛って来た....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
の娘たちよりは百層倍も可愛らしかった。彼女は燦爛として輝いているが、しかも退屈な
応接間からそっと忍び出て、小さな惨めな自分の部屋へ泣きにゆくこともしばしばあった....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
に十万ルピーをあなたに差し上げましょう」 三十分の後には、私はマンネリング家の
応接間でキッティと対座していた。――現在の幸福感と、もう二度と再び幽霊などに襲わ....
「唇草」より 著者:岡本かの子
昔は庄屋でも住んでいたらしい大きな藁屋だが、古錆びてやや傾いていた。湯殿と便所と
応接間だけを洋風に明るく改築して、あとは強情に旧態を遺していた。 主婦の栖子は....
「春」より 著者:岡本かの子
いる。 古ぼけた玄関。老い呆けた下足爺。履き更えさせられた摺り切れ草履。薄暗い
応接間。この古ぼけた埃臭さが、精神病患者と何の関係を持つべきものなのかと、加奈子....
「ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
不可解な顔をする。夫人の案内で景子達は英国産の樫の木材で内部を組立てた純英国式の
応接間へ通った。 ガルスワーシーは景子達が室へ入るのを待ち兼ねたように閾口まで....
「瘤」より 著者:犬田卯
になって手も足も出ない始末であったが、急をきいてやって来た津本村長は悠然として、
応接間に二人の役人を招じ、さて金庫を背に、例の人を威嚇するような音声で「この帳簿....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
ることになっていた。午後四時というお約束だったので早速出かけた。 汪精衛閣下の
応接間は非常に広い部屋で、菊の花がとても沢山咲き匂うていた。幾鉢も幾鉢も大きな鉢....
「画工と幽霊」より 著者:岡本綺堂
う噂を聞いたので、先日の礼かたがた其の邸を初めて訪問した。主人のエルは喜んで私を
応接間へ延いて、「過日は別荘の方へ御立寄下すったそうでしたが、アノ通りの田舎家で....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
は、天地間の力と智に、自分の内部にある力と智とを結びつけることになります)。私の
応接間でその少年を椅子に静かに腰かけさせ、眼を瞑って、心の中で「仏さま、仏さま、....