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「忠君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

忠君の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
、勝手な熱を吹き合う、腹が減《すい》たら牛肉を食う……」 「ヒヤヒヤ僕も同説だ、忠君愛国だってなんだって牛肉と両立しないことはない、それが両立しないというなら両....
党生活者」より 著者:小林多喜二
工場の中で戦争のことをしゃべり廻って歩いている遣《や》り方は、今迄のようにただ「忠君愛国」だとか、チャンコロが憎いことをするからやッつけろとか、そんなことではな....
乱世」より 著者:菊池寛
なかった。 人間は、何かの感情に激すると、臆病者でもかなり潔く死ぬことがある。忠君とか愛国とか憤怒とか慷慨とか、そうした感激で、人は潔く死ねる。が、そうした感....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
。軍事施設を爆撃したとか言っておりますけれども、いよいよ真の決戦戦争の場合には、忠君愛国の精神で死を決心している軍隊などは有利な目標でありません。最も弱い人々、....
自叙伝」より 著者:大杉栄
繰りかえすように附け加えた。 この精神家というのは、軍隊での一種の通り言葉で、忠君とか愛国とかのいわゆる軍人精神のおかたまりを指すのであった。十分尊敬の意味は....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
き遺言である。名高い桜井の訣別の際の教訓にしてもそうだが、兎に角|斯うした一種の忠君的スパルタ教育で、小楠公は鍛えられたのだ。幼少時代の正行を記すものは、『太平....
近時政論考」より 著者:陸羯南
例を藉りてもって西洋風の勤王論を口にするあるのみ。実に当時の政論家は国体論または忠君論を禁物となしたるありさまなり。この時に当たり断然起ちて万世不易の国体を説き....
田舎教師」より 著者:田山花袋
る偉勲を奏した一兵士の記事をもって満たされ、それにつづいて各地方の団隊の熱心なる忠君愛国の状態が見るように記されてある。「自分も体が丈夫ならば――三年前の検査に....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
な身構えをしておる。同じデカダンでも何処かサッパリした思い切りのいゝ精進潔斎的、忠君愛国的デカダンである。国民的の長所は爰であろうが短所も亦爰である。最っと油濃....
空襲警報」より 著者:海野十三
も鍛冶屋の大将の息子で、いつも少年ながら父親の向鎚をうっている兼吉は、親ゆずりの忠君愛国の精神にもえ、少年団の先頭にたって、西へ東へと、教えられた通り、定められ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
。私もそれをやります、と虎の顔にも書いてあるぜ。血相かえてシクジリをやらかして、忠君愛国と称し、仁義孝行と号して、地獄へ落ちると書いてある。充分に慎しむ心を忘れ....
飢餓地帯を歩く」より 著者:下村千秋
血の出るような金ですが、それを全部、在満の軍人へ送ってしまったのです。この純朴な忠君愛国熱は非常なもので、この地方の百姓達はみんな『一太郎ヤーイ』のお婆さんのよ....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
いに殴りつけた。 「おい、賀川、貴様は大阪市民を嬲りものにする積りか? 俺はな、忠君愛国の思想から煙筒の必要を考えてるのだ。――貴様は国を亡ぼさんがために労働者....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
みす負け戦と判っていながら、勇気凜々と戦場に立ち向ったのは、正成の心中、唯一点、忠君の念があったからであります。そして、戦敗れ、自刃する際に臨んで「七度この世に....