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快
「快〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
快の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
なかった。喜三郎は看病の傍《かたわら》、ひたすら諸々《もろもろ》の仏神に甚太夫の
快方を祈願した。病人も夜長の枕元に薬を煮《に》る煙を嗅《か》ぎながら、多年の本望....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
身《しきしん》を、もとの霊魂《アニマ》に併《あわ》せてよみ返し給い、善人は天上の
快楽《けらく》を受け、また悪人は天狗《てんぐ》と共に、地獄に堕《お》ち」る事を信....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
、早水藤左衛門の逞しい姿が、座敷の中へはいって来なかったなら、良雄はいつまでも、
快い春の日の暖さを、その誇らかな満足の情と共に、味わう事が出来たのであろう。が、....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
ます天上の妃《きさき》」と同じ母になったのである。神父は胸を反《そ》らせながら、
快活に女へ話しかけた。
「御安心なさい。病もたいていわかっています。お子さんの命....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
水着を着、もう一人はちょうど虎《とら》のように黒と黄とだんだらの海水着を着た、軽
快な後姿を見送ると、いつか言い合せたように微笑していた。
「彼女たちもまだ帰らな....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
……
露柴はさも邪魔《じゃま》そうに、時々|外套《がいとう》の袖をはねながら、
快活に我々と話し続けた。如丹は静かに笑い笑い、話の相槌《あいづち》を打っていた。....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
江口は決して所謂
快男児ではない。もっと複雑な、もっと陰影に富んだ性格の所有者だ。愛憎の動き方なぞ....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
ものの無のうえに新たな一と条の光明が突如として現れて来たのだ。 私はこれで元は
快活な人間だったのである! 何を見ても嬉しかった。途ゆく女の姿、街の眺め、自分の....
「初雪」より 著者:秋田滋
う良人は、ほんとうに幸福な人間だった。世の中にはさまざまな生活があり、さまざまな
快楽があるなどと云うことは、夢にも考えてみたことはなく、現在の自分の生活、現在の....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
なりし。峠を越え山を下り野にはいろいろの春の草、峰にも尾にも咲きまじる桜、皆な愉
快と悲痛と混じたる強き感じの種となりて胸につかえたる碓氷も過ぎ、中仙道を熊谷まで....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
方では王立協会の前途について心配し、なおその一節には、 「旅行から受くる利益と愉
快とを貴ぶことはもちろんである。しかし本国に帰ろうと決心した事が度々ある。結局再....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
どもはすべて雲散霧消し、悪魔がいようと、また、それがどんな仕業をしようと、彼は愉
快な人生をおくったにちがいない。もっとも、それは、幽霊や、悪魔や、あるいは魔法使....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
た。彼はなぜ自分の五人の子を殺害したのだろう。なぜだろう。生命を絶つことが一つの
快楽であるような人がよくある。そうだ、そうだ、それは一つの
快楽なのだ。
快楽の中で....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
部屋には入れば、萬巻の書に足の踏場もなかったとは次兵衛がよく話していた。あの長篇
快作『ドグラ・マグラ』も此の頃から書き始められたのではあるまいか。 久作さんは....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
番子に抱いて寝ました。赤児の柔かい肌が触れると、二人とも何んとも言い表わしがたい
快感を感じました。夜になってから、赤児が二度ほど泣きましたが、二人はその度に、甲....