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快復
「快復〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
快復の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「単独行」より 著者:加藤文太郎
|貂等に足跡を伝われても安全だということだ。夕方から気温が下り雲が動き出して天候
快復の兆が見えてきた。明日の準備をして早くから床へもぐり込む。 一月二日 小雪後....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
め校長に頼んで、馬車に乗ってかろうじて帰って来た。 暑中休暇中には、どうしても
快復させたいという考えで、清三は医師を変えてみる気になった。こんどの医師は親切で....
「黴」より 著者:徳田秋声
待っていた。悪い盛りに、潅腸をする看護婦の手を押し除けたころの執拗と片意地とは、
快復期へ向いてからは、もう見られなかった。 さもうまそうに柔かい粥を食べる子供....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
かいありと喜びて、この上はげしき心神の刺激を避け、安静にして療養の功を続けなば、
快復の望みありと許すにいたりぬ。 都の花はまだ少し早けれど、逗子あたりは若葉の....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
必ず男子が生まれる、それはきっと王を殺して自ら王となるはずといった。白膠香王病で
快復の見込みも絶ゆるに及び、自分死なば太子は必ず第一后達摩を殺すに相違ないと思う....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
の南シナ海は、風次第に吹きつのり、波浪は怒りはじめた。杉田二等水兵は、まだ十分に
快復しきっていない。心配なことである。 ついに国交断絶! 五月十七日。―....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
をわったというので、それを政党争いの意味にいいふらすものもあった。 次第次第に
快復に向かった光一は聞くともなしに選挙の話を聞いた。 「私は商人だからな、政党に....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
から、「23」がその鉄板のような脚を抱いて自分の部屋へ担ぎ込むと、間もなく意識を
快復しました。そして同時に、救護者の若いシリア人に恋を感じたと言います。いや、す....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
あった。その内父もいよいよ快癒して帰藩の旅をしてもよいということになり、私も勿論
快復したので、そこでかつて京都留守居を引上る時に用いた高瀬舟をまた雇切って、伏見....
「光は影を」より 著者:岸田国士
質のものですか、それとも、よほど慎重に考えなければならないものですか? もうすぐ
快復の見込はあるのですか。或は、長期療養を覚悟しなければならないのですか。苦しい....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
であった。 こうして歩き廻るのに二週間かかったが、私の健康と元気はずっと前から
快復していて、呼吸した健康によい空気、行く先々の自然の出来事、友との会話などで、....
「P丘の殺人事件」より 著者:松本泰
うしました」 「ああ、あの方はエドワード夫人というのですって、もうすっかり元気を
快復して、今朝は私達と一緒に朝御飯を喰べました。今しがたまで、その辺に見えました....
「妖怪談」より 著者:井上円了
、すでに家計に苦しむようになりました。「しかし、十年来のことでもあれば、ただちに
快復するということは難いが、幸い私の所に狐を落とす道具がある。その品というのは、....
「三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
うことは、当然のことであった。断念と同時に、そして気が軽くなり、放心状態が次第に
快復へ導くことも亦当然であった。 私はしかし、尚その上にも、彼が自分の手先の不....
「しんぱくの話」より 著者:小川未明
分はどうされたのであるか、先のことはわからなかったのです。 木が、やっと元気を
快復して、はっきりと見、また聞くようになったのは、ある大きな盆栽師の庭園でありま....