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快楽主義
「快楽主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
快楽主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
遜志斎は吟じて曰く、聖にして有り西山の饑と。孝孺又其の※籌又何ぞ数えんといいて、
快楽主義者の如く、希直は俗にして、飲の箴に、酒の患たる、謹者をして荒み、荘者をし....
「恋の一杯売」より 著者:吉行エイスケ
ア人は香のいい肥料があったのです。妾達の祖先が献身的であったころ、アルチバセフの
快楽主義にさえ身顫いしたロシア婦人は欧羅巴スタイルの淫事も、寝床で踊る未来派の怪....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
すくなからず蕭殺たる色相とデスペレートな気分とを帯びてるごとく見えたからである。
快楽主義は君にとっては今や一つの尊き信念になった。しかし君はあの手紙を書いて以来....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
ばしょう》や、トルストイやは、典型的なる「生活のための芸術家」である。かの異端的
快楽主義に惑溺《わくでき》したワイルドの如きも、やはりこの仲間の文学者で「生活の....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
誠実だとは思われなかった。 最も不思議なことには、彼らは個人としては、懐疑的で
快楽主義者で虚無主義者で無政府主義者であるくせに、一度実行に移ると、すぐに熱狂的....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
的な感情――それによって、クリストフの心の中には、パリーの極端な疑惑と忌まわしい
快楽主義とに接して、二年以前から、少しずつ神がよみがえってきつつあった。と言って....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
きたさしめた、アンリ四世の軍隊中にもルイ十四世の閣員中にも、虚栄と利害心と下等な
快楽主義との人物と同じくらいに、理性と信念との人物がいたのである。ジャンセニスト....
「マルクス主義と唯物論」より 著者:三木清
人的幸福の追求とに従属せしめようという主張ではないのである。マルクスはこのような
快楽主義的、功利主義的思想に対して手酷しい攻撃を加えており、それについてはつねに....
「アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
んとにそれだ。子供の時分の肉体的影響と遺伝――メンデルの法則通りに私も動くのだ。
快楽主義――これだけが人間の最後の目的なのだろうか」 九月二十五日の頁《ペイジ....
「五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
。面白くない浮世なら、面白くしたら可いじゃ無いか」 で、淫酒に耽るのであった。
快楽主義者の五右衛門に執っては、秀次は格好な主君であった。 素敵に愉快な日がつ....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
かないものと覚悟した一つのあせりがもとになってじりじりと苛立っていた。二十三歳の
快楽主義者であった余は、そういうせっぱ詰った苛立った心持には一致することが出来な....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
術ではない。芸術の原理はこれを主観的に求めなければならぬ。芸術の上乗なるものは、
快楽主義や功利主義を超越したものである。 八 法理論 法理について一言す....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
さまざまな婆娑羅ぶりの中で、師泰ときては、ひどく単純な――いわば伝統無視の露骨な
快楽主義者といったような男だった。 一、二の例でいえば。 前ノ宰相|菅原在登....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
時代は、まだ多少健康な時代といいうる。それを聞くには、時人はもう余りにも現世的な
快楽主義に惑酔し、成りゆき主義に馴れすぎていた。――だから、寛永、慶安などの前期....