快諾[語句情報] » 快諾

「快諾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

快諾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
秋山図」より 著者:芥川竜之介
うに消えてでもしまいそうな、迷信じみた気もちがしたのだそうです。 主人はすぐに快諾《かいだく》しました。そうしてその庁堂の素壁《そへき》へ、一幀《いっとう》の....
軍用鮫」より 著者:海野十三
チャンスカ某《なにがし》にいっておいて下されい」 と、楊《ヤン》博士はすこぶる快諾の意を表したのであった。 それを聞いた馮大監は、大いに面目を施して忝《かた....
婦系図」より 著者:泉鏡花
、靴足袋の裏が何となく生熱い。 坐った膝をもじもじさして、 「ええ、御令室が御快諾下されましたとなりますると、貴下の思召は。」 ちっとも猶予らわずに、 「私....
去年」より 著者:伊藤左千夫
の頼み少ない感じが動いてならなかった、博士は駿河台の某病院長である。自分は博士の快諾を得てすぐ引っ返したけれど、人力もなく電車もないのに気ばかりせわしくて五体は....
温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
識に迸り出るといったような所があった。 また夏目さんは他人に頼まれたことを好く快諾する人だったと思う。随分いやな頼まれごとでも快く承諾されたのは一再でない。或....
大脳手術」より 著者:海野十三
和歌宮先生に歎願して、この思切った大脳手術を乞うた。幸に先生は大きな同情をもって快諾し、そして私の注文通りの手術を行ってくれた。それから幾日経ってか、私が気がつ....
勉強記」より 著者:坂口安吾
さそうだという大きな気持になるのであった。 さあ按吉がチベット語の伝授を受ける快諾をすると、先生の勇み立つこと、それ教科書だ、辞書だ、文法書だ、参考書だ、チベ....
私は誰?」より 著者:坂口安吾
に決闘を申しこんできた。場所は帝大の御殿山。景色がいゝや。彼は新派だ。元より私は快諾し、指定の時刻に出かけて行くと、先ず酒を飲もうと飲むほどに、上野より浅草へ、....
火の扉」より 著者:岸田国士
ね、君は……。本来なら返事なんかしないところだが、面白いから、わしは、その条件を快諾するよ。よろしい、二十年後を見ようよ。君のロマンスの美しい結末を楽しみに、わ....
紫外線」より 著者:小酒井不木
そこで、研究好きな俊夫君は、赤坂の叔父さんに頼んだところ、さっそく叔父さんは快諾して実験室を建て増し、器械を買い入れて備えつけてくださったのであります。 ....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
れない寛大な条件を徳として、予ての素志を貫ぬく足掛りには持って来いであると喜んで快諾した。かつあたかも語学校の校長|高楠と衝突して心中不愉快に堪えられなかった際....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
であった。ただ一つだけ、彼は願い出た――処刑が公開を禁止されんことである。これは快諾された。なぜなら、彼に同情する民衆的動揺の機会は、なお皆無とはいえなかったか....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
通教育を管理する学務局に至り局長に面会を得て、市内の学校参観を請いたるに、即時に快諾せられ、視学官長に命じて案内せしめらる。まずはじめに市内模範の小学校に至る。....
えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
ってあったので,そこへ坐って,初対面の挨拶をかわし,来意を告げると,老翁は言下に快諾して,二,三日|逗留して話して行ってくれるようにと申し出た. しばらくする....
空飛ぶ悪魔」より 著者:酒井嘉七
から手を引かねばならない。この問題を解決するために三人で面会したい……) 彼は快諾した。三人は会った。沙里子は二人きりで逢う時のような快活さで云った。 「私は....