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「念写〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

念写の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小さいアルバム」より 著者:太宰治
の秋に、或るひとに連れられて松竹の蒲田《かまた》撮影所へ遊びに行って、その時の記念写真なのです。その頃、松竹の撮影所は、蒲田にありました。その時、私を連れて行っ....
花燭」より 著者:太宰治
、私は、私の家を自慢している。厳粛な家庭である。もし、いま、私の手許に全家族の記念写真でもあったなら、私はこの部屋の床の間に、その写真を飾って置きたいくらいであ....
みちのく」より 著者:岡本かの子
あやしい洋装《ようそう》をした芸妓《げいぎ》、ぎごちない新婚《しんこん》夫妻の記念写真、手をつないでいる女学生――大体、こういう地方の町の写真館で見るものと大差....
わが町」より 著者:織田作之助
お母んの写真が出てるぜ」 新太郎が町内のマラソン競争で優勝した時の十八年前の記念写真が、変装写真や俳優の写真にまじって、三枚四十銭の見本の札をつけて、陳列して....
柿の種」より 著者:寺田寅彦
人間はまったくおせっかいである。(昭和七年三月、渋柿) 二女の女学校卒業記念写真帳と、三女のそれとを較べて見ていると、甲の女学校の生徒の顔には、おのずから....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
何か気残りでもあるらしい葉子の素振りなどが気にかかった。町の写真師の撮影所で、記念写真を撮られたことも何か気持にしっくり来なかった。撮影所は美しい※垣の多い静か....
道標」より 著者:宮本百合子
年になってからだった。その頃から急にどっさり、華々しい顔ぶれで撮影されている。記念写真のどれを見ても、当時のロシアとヨーロッパの真面目な人々が、ゴーリキイの出現....
火星兵団」より 著者:海野十三
て来て、そうしてその別れの記念にとった写真であった。新聞社は、どこからか、その記念写真をさがし出して来て、千二の顔だけを大きく伸ばして、写真版につくりあげたので....
田端の汽車そのほか」より 著者:宮本百合子
て、私のいなくなった家を片づけてくれ、私の姿をスケッチした額の下でその家解散の記念写真をとっておいてくれた。 この家に移ったとき、火災保険の外交員が訪ねて来た....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
績です。木村先生も大いに御満足で、今日は、その大きいおなかの小さいきれいな傷の記念写真をとりました。外科医にも制作的情熱は盛でしてね、先生は忙しいのにわざわざ室....
女人創造」より 著者:太宰治
、やはり、観念の女を描いてゆくだろう。五尺七寸の毛むくじゃらの男が、大汗かいて、念写する女性であるから笑い上戸の二、三の人はきっと腹をかかえて大笑いするであろう....
柳原燁子(白蓮)」より 著者:長谷川時雨
ゅうすけ》氏のが一つ枠《わく》にあり、右下には、伊藤伝右衛門氏と※子さんの結婚記念写真が出ていた。 その記事によると、十月二十日午前九時三十分の特急列車で、福....
」より 著者:織田作之助
は女役になってしきりにへんな声を出し、友田は特徴のある鼻声をだし、終って一緒に記念写真を写したこともある。コトコトと動いていなければ気の済まない友田は写真をうつ....
千里眼その他」より 著者:中谷宇吉郎
くこ》が同じような能力を示し、その他にも方々でそういう人が現れて来た。そのうちに念写という問題も出て来た。この方は一層不思議なもので、密封した写真|乾板《かんぱ....
わが町」より 著者:織田作之助
真が出てるぜ。」 と大声だした。君枝の父親が町内のマラソン競争に優勝した時の記念写真が、三枚五十銭の見本の札をつけて、陳列してあったのだ。出張撮影らしく、決勝....