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念頭に置く
「念頭に置く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
念頭に置くの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
外《はず》れた恋でなければならぬ。愛せらるる事を専門にするものと、愛する事のみを
念頭に置くものとが、春風《はるかぜ》の吹き回しで、旨《あま》い潮の満干《みちひき....
「伸子」より 著者:宮本百合子
めに、伸子は、それが下書きだということや、夫の初めての試みだということを、絶えず
念頭に置く必要があった。同時に、彼女は、自身に対して疑いをもった。心の優しい人と....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
る。それに気候が寒い――物見遊山の目的の船出ではないから、気候風土の良否の如きを
念頭に置くことは贅沢《ぜいたく》のようなものだが、さりとて同じ拓《ひら》くならば....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ことわっているとおり、ただの思い附きに過ぎない。 とにもかくにも、その実用性を
念頭に置くとき、石蒜が外来植物の一つであったろうかという想像に、その事の可能であ....
「新たに法学部に入学された諸君へ」より 著者:末弘厳太郎
この考える力を養うことに役立っているのである。だから学生としては、常にそのことを
念頭に置くことが必要であって、さもないと、法律の物識りになることはできても、法律....
「法然行伝」より 著者:中里介山
集まる処の貴賤道俗が、きょうを晴れと身栄を飾り、夢幻泡沫のこの世にあることなどを
念頭に置くものは一人もなく、僧は僧で別座を設けて従者を具し、童を従えておさまり込....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ことと、和歌はすでに自由な創作的文芸でなくなって、一つの「道」となっていることを
念頭に置くこととしよう。そして彼の『和歌秘伝抄』を見る。それは注意事項を幾条かの....